TOMORUBA

事業を活性化させる情報を共有する
コミュニティに参加しませんか?

AUBA
  1. Tomorubaトップ
  2. ニュース
  3. 【イベントレポート】「Scrum Ventures CEO Summit 2016」〜シリコンバレーの日系CVCの活躍とYコンビネーターの内側に迫る。
【イベントレポート】「Scrum Ventures CEO Summit 2016」〜シリコンバレーの日系CVCの活躍とYコンビネーターの内側に迫る。

【イベントレポート】「Scrum Ventures CEO Summit 2016」〜シリコンバレーの日系CVCの活躍とYコンビネーターの内側に迫る。

0人がチェック!

2013年創業のサンフランシスコのベンチャーキャピタルScrum Ventures。2016年11月、同社主催のCEO Summit 2016が東京都渋谷区内のイベントホールで開かれ、シリコンバレーから特別ゲストを招いてのパネルディスカッションや、同社投資先CEOによるピッチなどが行われた。日本国内でテクノロジーイノベーションに関わっている企業の投資担当者や個人投資家たち約250人が参加。シリコンバレーにおける投資やその実情について理解を深めた。

■日本との規模、スピード、案件数の大きな違いに圧倒される。

最初のパネルディスカッション“Session1”では、主にシリコンバレーのCVCで手腕を振るう、ヤマハ・モーター・ベンチャーズ・アンド・ラボラトリー・シリコンバレー(以下ヤマハベンチャーズ)CEOの西城洋志氏、リクルートストラテジックパートナーズ(以下リクルート)代表の西条祐介氏、三井住友カード戦略事業部長の利田義郎氏がスピーカーとして登壇。Scrum Venturesゼネラルパートナーの宮田拓弥氏が司会を務めた。 

▲【写真左】三井住友カード戦略事業部長の利田義郎氏/【写真中央】リクルートストラテジックパートナーズ代表の西条祐介氏/【写真右】ヤマハ・モーター・ベンチャーズ・アンド・ラボラトリー・シリコンバレーCEOの西城洋志氏 

3人のスピーカーは、シリコンバレーでの1日の過ごし方や日本との違いをはじめ、投資案件発掘の方法などを紹介。ヤマハベンチャーズは現地のエグゼクティブを雇い、リクルートは「愚直な営業」でリレーションを築くなど、それぞれの企業の特徴や考えを反映しながら投資をしているとコメント。また、三井住友カードの利田氏は大規模な投資が実行された経緯を話し、会場の興味を引き付けていた。日本国内とは規模や案件数が大きく異なるのはもちろんのこと、スピード感も圧巻で、まさに生き馬の目を抜く様子がうかがい知れるセッションとなった。 また、ヤマハベンチャーズの西城氏が「投資の目的は、次のヤマハ、新しいヤマハを作ること」とし、オートメーションやロボティクスはもちろん、「スマートシティに興味を持っている」と話していたことが印象的だった。

■シリコンバレー最強の育成所、「Y Combinator」の内側とは?

続く“Session2”では、「Inside Y Combinator」と題したパネルディスカッションが開催された。「Y Combinator」とは、AirbnbやDropboxを生み出したシリコンバレー随一のスタートアップ育成所だ。 セッションに参加したのは、Y Combinator卒業生であり、Scrum Venturesの投資先である、ファッションレンタルのLeTote、ウェアラブルデバイスのSpire、動画ライブ配信ソリューションのVidpressoという三社のCEOたち。Scrum Venturesの宮田拓弥氏も登壇し、Y Combinatorでの経験、その強みなどについてそれぞれの意見が交わされた。

 ▲【写真左】Randall Benett(Vidpresso)/【写真中央】Rakesh Tondon(LeTote)/【写真右】Jonathan Palley(Spire) 

特に印象的だったのは、ファッションレンタルサービス「LeTote」のCEO・Rakeshのコメントだった。「(Y Combinatorには)若くスマートな起業家が集まっている。同世代の起業家たちからの目があり、複数回のミスは許されない。その分プレッシャーも大きい。しかしそれが、言い訳をできない環境を作り出し、成功への糧になっている。

さらに、Y Combinator独自の規律をたくさん学ぶことができる。それが、自らの事業立ち上げに貢献している」

———まさに、スタートアップ養成所のように、厳しい環境の中で鍛えられていくのがY Combinatorなのだろう。世界中の投資マネーが集まるシリコンバレーといえど、成功に近道はない。

■“Startup CEO Pitch”〜躍進を続けるスタートアップ6社。

「Scrum Ventures CEO Summit 2016」を締めくくる最後のコンテンツは、“Startup CEO Pitch”。米国からScrum Venturesの投資先スタートアップが来場し、CEOによるサービス紹介を行った。なお、登壇したのは以下の6名となる。 

■Spire「ココロの状態がわかるウェアラブルデバイス」 https://spire.io/ Jonathan Palley(Co-Founder & CEO)
■LeTote「ファッションレンタルサービス」 https://www.letote.com/ Rakesh Tondon(Founder & CEO)
■Noom「世界で4500万人が使う健康管理アプリ」 https://www.noom.com/ Saeju Jeong(CEO and Co-founder)
■Maestro 「企業向け動画配信プラットフォーム」 http://info.maestro.io/ Ari Evans(Founder & CEO)
■Placemeter 「画像AI Saasプラットフォーム」 http://www.placemeter.com/ Alexandre Winter(CEO and Founder)
■Vidpresso「Facebook Live配信プラットフォーム」 https://www.vidpresso.com/ Randall Benett(Founder)  

■最後に

会場の座席は全て埋め尽くされ、活気と熱意のあるイベントとなった。シリコンバレーが持つ世界最先端の技術とサービスに注目し、成功するための具体的な情報と“共創”のチャンスを得ようとしている日本企業の真剣さが伝わってきた。通信技術の進化や移動コストの低下によって、国や地域を隔ているカベは低くなっている。日本国内だけではなく、国外の企業との“共創”もますます増えてくるだろう。 

(構成:眞田幸剛、取材・文:中谷藤士、眞田幸剛)


新規事業創出・オープンイノベーションを実践するならAUBA(アウバ)

AUBA

eiicon companyの保有する日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA(アウバ)」では、オープンイノベーション支援のプロフェッショナルが最適なプランをご提案します。

チェックする場合はログインしてください

コメント0件