eiicon

【木暮太一氏×eiicon】読書会イベントレポート 〜とにかく行動する。そしてジタバタする!〜

オープンイノベーションのプラットフォーム「eiicon」は5月25日(木)、ビジネス書作家の木暮太一氏の新刊『どうすれば、売れるのか?世界一かんたんな「売れるコンセプト」の見つけ方』の読書会イベントを開催しました。

新規事業において欠かせないのが、「売り物」の設計。いくら素晴らしい技術があっても、どれだけ優れた相手と組んでも、肝心の「売り物」が市場で受け入れられなければ、ビジネスの成功にはつながりません。木暮氏は、リクルート社での勤務経験で「売り物設計」の本質的な考え方を身に付け、その後のご自身のビジネスを通して「売れる法則」を体系立てました。そのノウハウが凝縮されているのが、この一冊です。

今回、本書の著者である木暮氏をゲストとして迎え、本書の内容をもとに「どうすれば、売れるのか」について実例や書籍に記載されていない内容を交え、ユーモアたっぷりにお話しいただきました。

会場となったのは、名刺アプリ「Eight」を運営するSansan株式会社。オープニングでは同社のEight 事業部 コンテンツストラテジスト/Business Network Lab編集長 丸山裕貴氏より、Eightのサービス紹介が行われました。また読書会後のネットワーキングでは、フードスポンサーとして、不二製油株式会社「まめプラス」より、ヘルシーなプレミアム豆乳を使用した軽食を提供していただきました。

▲木暮 太一氏プロフィール

ビジネス書作家、経済コメンテーター 慶應義塾大学を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て独立。 説明能力・言語化能力に定評があり、企業、個人向けに「出版セミナー」、「説明力研修」を実施。 「とくダネ!」コメンテーター。『カイジ「命より重い!」お金の話』他著書多数、累計150万部。

 

価値を感じてもらうための「4つの要素」

売れる商品やサービスとは、相手に「これ欲しいな」「面白そうだな」と思ってもらえるもの、つまり「価値」を感じてもらえるものです。自分が得意かどうかは、相手には関係ありません。では相手に「価値」を感じてもらうためには、どうすればいいのか?木暮氏は、ベネフィット・資格・目新しさ・納得感の「4つの要素」を満たすことが必要だといいます。

「機能価値」と「感情価値」

また木暮氏は、「人間が感じる価値は、『機能価値』と『感情価値』の2つある」と語ります。「機能価値」とは、商品やサービスによって得られる変化です。しかし人間が評価しているのは、それだけではありません。変化を得られた際に見ることができる世界にも、価値を感じています。それを「感情価値」といいます。この2つの価値を明確にし、双方を伝えることが、売れる商品やサービスには必要だと、木暮氏は強調しました。

とにかく行動する。そしてジタバタする!

「Let’s ジタバタ」——最後に参加者に向けて、木暮氏はこんなメッセージを発信してくださいました。これからは、“複業”が当たり前の時代になります。今よりもさらに、「個」の価値を高めていかなければなりません。そのためには、とにかく行動することに尽きます。いきなり完璧な状態に作りこむのではなく、「すべてのものはβ版である」の考えでまずはリリースし、不都合があれば修正すればいのです。失敗も含めて自分の行動を早め、とにかくジタバタする。その中で、内的にも外的にも自分の価値を高めていきましょう。そして、自分の能力に値付けして「お金ちょうだい!」が言えるようになることこそ、自身の価値を高めるために必要だと木暮氏は言います。

質疑応答

その後は、参加者から熱のこもった質問が寄せられました。「自分たちの事業の価値をどう上げていくか」と悩むスタートアップからの質問に対して木暮氏は、「ベンチャーが大手に勝つには、1テーマ、1サービス、1商品くらいまで絞り込んでいく。しかし、1テーマだからといって、ニッチである必要はない。既存の商品やサービスの“不”を解消して、より磨き上げれば脈があるのではないか」と回答していました。

また、「商品として独自性は高いが、ブランドとしてはまだ名が通っていない。どのようにして消費者に感情価値を伝えていけばいいか」という広報担当者に対しては、「実際に商品を購入したユーザーにインタビューを行ってはどうか。『なぜ買ったのか』『持っていることでどんな世界を見たいと思ったのか』など、生の声を聞くことでヒントが得られるはずだ」と、木暮氏の豊富なビジネス経験をもとにアドバイスを行いました。

取材後記

すべての商品やサービスには、作り手の並々ならぬ想いが詰まっています。しかしその想いが強いがゆえに、「自分の技術はここが優れている」「この商品はこんなにすごい素材を使っている」など「自分」を主語にして魅力を伝えようとして、ユーザーに響いていないことが多いことも事実です。今回の木暮氏の読書会を通して学んだのは、「相手がどんな“不”を感じ、変化を望んでいるのか」「その変化は一人では成しえないものなのか」など、「相手」を主語にして考えることの大切さです。

そして、細部まで考えつくすことは日本人の美徳だとされていますが、それで行動できなくなってしまっては本末転倒であること。何かを決めたらとにかく行動すること、失敗する格好悪さも含めて、ジタバタする思い切りも必要なのだと感じました。

(構成:眞田幸剛、取材・文:佐藤瑞恵、撮影:加藤武俊)


■関連記事 : 【木暮太一氏から見たeiiconとオープンイノベーション】「とりあえず、会おう」では、何も生まれない!

●前編 → https://eiicon.net/articles/163

●後編 → https://eiicon.net/articles/164