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【イベントレポート/eiicon meet up!! vol.5】Fintechで産業基盤の創出を試みる5社が登壇!

オープンイノベーションプラットフォーム「eiicon」の月一ピッチイベント「eiicon meet up!! vol.5」が6月27日、東京・日本橋のコワーキングスペース「Clipニホンバシ」で開催されました。今回は”社会課題解決「産業基盤を創る」 fintech特集”となっており、実際にfintechに取り組むスタートアップ5社が登壇。注目度の高いテーマということもあり、満員となった会場は熱気に包まれました。

なお、eiiconは、国連が推進する「持続可能な開発目標(SDGs)の達成」をビジネスで目指すオープンイノベーション・プラットフォーム「SHIP」の公式パートナーとなっており、イベントはSDGsのテーマに沿っています。

冒頭で、eiicon co-founder田中みどりが挨拶。「Clipニホンバシ」で初の開催となったことに触れながら、「eiicon meet up!!」を通してオープンイノベーションをさらに活性化させていきたいと述べました。なお、次回のイベントは7月25日に”AgriTech”をテーマに行われます。

今回の登壇企業とピッチ内容は以下の通りです。


株式会社xenodata lab.

http://www.xenodata-lab.com/
パートナー募集ページ:https://eiicon.net/companies/1251

▲代表取締役社長 関洋二郎氏

同社は、株取引の際に使用する決算分析レポートを、自然言語処理の人工知能を用いて作成するという事業に取り組んでいます。決算分析レポートは重要な資料となるのですが、一部の大手企業を除けば、ほとんどの銘柄についてはないのが現状です。一方、自身で作ろうとなると、100ページにも及ぶ資料を読みこまなくてはなりません。投資家にとって大きな不利益となっていますが、この課題の解決を目指すのが同社の人工知能「xenoFlash(ゼノフラッシュ)」です。この人工知能は資料から必要な情報を読み取ります。売上の増減があった場合はその理由までも抽出し、資料を作成できることができるまでになっています。現在までにMUFG、帝国データバンクとの提携が進んでいます。


株式会社クラウドリアルティ

https://www.crowd-realty.com/
パートナー募集ページ:https://eiicon.net/companies/1152

▲CMO 山田恭平氏

同社は不動産に特化したクラウドファンディングを展開しています。その実例として、1号案件の京都の町屋が紹介されました。同案件は町屋を宿泊施設にリノベーションするというもの。クラウドファンディングはJ-REITと比較すると、低コストで証券化を行い、情報の透明性が高く、利回りが良いなどの特徴があるとのことです。扱う物件は数千万円からで、京都の町屋がこの価格帯。また、多くの情報が公開されているため、物件の背後にある「ストーリー」も伝えられ、その結果、これまで投資に関心のなかった層の興味喚起にもつながると話します。今後、施設の運営者や自治体の方、不動産の再利用を考えている方とより多くの提携を図りたいと強調しました。


ウォルト株式会社

https://walt.co.jp/
パートナー募集ページ:https://eiicon.net/companies/1254

▲COO / 代表取締役 矢部康太氏

同社は、個人間の送金決済アプリを運営しています。CEOが高校生、COOが大学生という若さが特徴の一つでもあります。「お金をよりシンプルに」を掲げ、スマートフォンによる多様なやり取りの実現を目指しています。同社の手がけるアプリ「ELK (エルク)」は本人・年齢確認不要で登録ができ、クレジットカードから入金することで買い物や個人間の送金などができるようになります。同アプリでは、個人がクラウドファンディングできる仕組みを作るなど、「面白い」機能を付与していきたいと言います。「手数料が高く低いUXの送金・決算事業をリプレースして、ユーザードリブンに転換したい」と強調。最終的にはこれまで追うことのできなかった、オフラインのデータも獲得していきたいと話しました。


株式会社FP-MYS

http://fp-mys.com/
パートナー募集ページ:https://eiicon.net/companies/1279

▲代表取締役社長兼CEO 工藤崇氏

同社は、相続・贈与のサービスを手がけています。サービスでは「相続」が「争族」になるのを防ぐために、お金はもちろんのこと、不動産や証券などの資産の共有を推奨し、家族間で情報を次世代につなぐことをサポートします。相続対策、節税、家族のメッセージがキーワードです。一方、お金を扱うスタートアップということでなかなか高齢者の信頼が得にくい現状があったとのことです。これを受け、今は士業との協業を図っています。来年2月までにベータ版が完成予定の、同社の提供するサービスを用いれば、相続の試算が行え、相続税などが明示されるようになります。現在までに、弁護士、税理士をはじめ、証券会社も興味を示していると話していました。


株式会社Warrantee

https://www.warrantee.jp/
パートナー募集ページ:https://eiicon.net/companies/989

▲事業開発 篠原豊氏

同社が提供するのは、「保証書の管理」です。紛失しがちな家電の説明書や保証書をはじめ、車検のタイミングなどを、スマートフォンのアプリ「Warrantee(ワランティ)」で保存・管理できるようになります。合わせて、同アプリから修理や引き取りの依頼を出すことも可能で、決済まで行えます。今後は、家電や車の査定価格を検索して売れるようにできるほか、経産省との連携で捨てる場合についても迅速な対応ができるようになるとのこと。同アプリではモノのライフサイクルを管理できるので、どういう人がどんなものを持ち、いつ修理したり売ったりするかのデータが蓄積されます。そのため実は「人×モノ」のデータが同社の最大の商材になるとのことでした。同社では、マンション管理、家事代行、宅配、フリーマーケットを営む事業者、モノの効果的なマーケティングをしたいと考える事業者と提携を進めたいと強調しました。


取材後記

株、不動産、決済、相続、保証書と、Fintechに関する幅広い企業が登壇した。Fintechというと、どこか硬さを感じ、金融業界の外にいる者にとっては、距離感を覚える。しかし、ピッチを聞いて感じたのは「身近さ」だ。いずれも生活に溶け込んだサービスで、今すぐにでも利用可能という特徴があったのではないだろうか。身近な課題を解決し、毎日をより便利に豊かにする。そんなサービスを生み出しているところに、イノベーションに取り組む企業ならではの持ち味を感じた。

(構成:眞田幸剛、取材・文:中谷藤士、撮影:加藤武俊)