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【イベントレポート】 「ニッポンイノベーター塾 ミートアップイベント#1」〜社会課題の解決を目指し、個人の“行動変容”を支援する2つの企業・団体が登壇!

【イベントレポート】 「ニッポンイノベーター塾 ミートアップイベント#1」〜社会課題の解決を目指し、個人の“行動変容”を支援する2つの企業・団体が登壇!

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人材育成や組織改革のコンサルティング事業を通して、イノベーションの創出を支援する株式会社ワークハピネス。そんな同社が開講した「ニッポンイノベーター塾」が、ミートアップイベントの定期開催を決定。さる7月18日、その第1弾イベントが東京・浜松町の同社セミナールームにて行われました。

異業種連合によるオープンイノベーションで、社会課題を解決する新事業の創出を目指す」というニッポンイノベーター塾のテーマに合わせ、社会や個人が抱える問題の解決に取り組むスタートアップであるエーテンラボ・長坂氏とNPO法人・カタリバの山崎氏という2名のイノベーターが登壇。初開催ながら満員となった会場には、大手企業の新規事業担当者や経営企画の担当者、スタートアップ企業の経営者に加え、起業準備中の個人も多く、約50名の参加者が集まりました。熱気に包まれた会場の様子からは、同塾とその取り組みに対する注目度の高さが伺えます。

冒頭には、ワークハピネス社のスーパーバイザー鬼海翔氏(上写真)が挨拶。今年本格的に始動したニッポンイノベーター塾の紹介を行った上で、「ミートアップイベントでは、毎月1~2回日本を代表するイノベーターをゲストに招き、先進的な取り組みを発信していく」と、今後の展望を語りました。なお、次回のイベントは8月21日(参加費無料)の予定で、今回の盛り上がりを受けて最大定員数も80名に増席されるそうです。

Innovators Voice(1) エーテンラボ・長坂氏

▲エーテンラボ株式会社(A10 Lab Inc.) https://a10lab.com 代表取締役 CEO 長坂剛氏

今年2月に誕生したエーテンラボは、2015年11月にソニーの新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program」からリリースした三日坊主防止アプリ、『みんチャレ』を企画・開発・運営しています。このアプリは元々、代表・長坂氏の「世の中のみんなを幸せにしたい」という想いから企画が出発。“幸せ”とは何か? を調査・研究するうち、「人は、自ら行動を起こすことで幸福を感じる」という最新の調査結果を知り、行動変容を支援したいと考えたそうです。

しかし、ダイエットやスキルアップなど新たなチャレンジに付きものなのが、いわゆる“三日坊主”の壁。多くの人が感じるこの課題を解決し、新しい行動の習慣化を支援するサービスこそ、同社が手掛ける『みんチャレ』です。このアプリでは、まず自分が新たに取り組みたい習慣を検索し、見知らぬユーザーと最大5名のチームを組みます。そして、同じ目的を持った匿名の仲間とのクローズドなSNSの中で、お互いに日々の行動を写真とコメントで報告し合い、励まし合って習慣化をサポートし合うのです。

長坂氏は、「新たな習慣は、効果が出るまでに時間がかかり、飽きてしまいがちです。しかし、みんチャレのタイムラインを見れば、他の参加者の行動やコメントが参考になり、自分もやらなきゃとなる。また、自分の行動を写真などを通して認知できるのもポイント」と、サービスの強みをアピール。ひとりで取り組む習慣化の成功率が8%とされる中、みんチャレ参加者の成功率は約69%を数え、Google Playベストオブ2016に選出されたと語りました。

同社では、今後も習慣化に特化したプラットフォームを目指すべく、異業種の企業とのオープンイノベーションを通して成長していきたいと言います。すでに体重管理・英単語学習・ノート共有など多彩なアプリ・サービスとの連携を実施しており、「今回の参加者の皆さんとも、みんなが幸せになる世界を一緒に創っていきたい」と、抱負を語りました。

Innovators Voice(2) カタリバ・山崎氏

認定NPO法人カタリバ カタリバ事業部 シニアマネージャー 山崎菜々美氏

認定NPO法人カタリバでは、全国の高校などに出張して行う「高校生の心に火を灯す授業・カタリ場」などをはじめ、主に子どもたちを対象とした活動に取り組んでいます。特に主要なテーマのひとつが、「思春期世代」への支援。山崎氏は、「中高生世代は、心身ともにアンバランスで、親や身近な人に対して本音を言いづらくなるタイミング。そんな複雑な10代を支える仕組みが今の日本には少なく、自己肯定感が世界的に見ても低いことは、大きな社会課題です」と語ります。

また、“学びの意欲”を育む環境に関しても、どこで暮らし、どこで学ぶかによって格差が生まれていることも指摘。特に学校というコミュニティでは、勉強や部活での活躍・成果など狭い評価基準が中心になりがちで、子どもたちそれぞれの個性に関する承認欲求や自己肯定感が育みにくい状況にあると言います。そうした10代に対して、親や先生だけがサポートするのではなく、周囲の大人が関わり、支援することが重要なのです。

そこで、「カタリ場」では、親先生など縦の関係、同世代・友達の横の関係とは異なり、親近感がありつつ少し距離のある年上の大学生や社会人=斜めの関係の先輩と、車座になって対話を実施。人生の先輩たちが、挫折体験や葛藤した感情について赤裸々に語り、自己開示を本気で行うことで、中高生が「ここでなら本音を話していいんだ」と思える場づくりを行った上で、コーチングに取り組んでいきます。

山崎氏はピッチの中で、カタリ場での取り組みを通して、自分自身を見つめ直したエピソードも紹介。「社会を変えようと熱心に取り組む理由について、ある時ふと、“社会をより良くする活動に取り組む自分自身に対する、他者からの承認や自己肯定感が根底にある”と気づきました。それは恥ずかしくも感じましたが、自分の経験がベースにあるからこそ、子どもたちを支援するために、エネルギーが強く動くのも事実です。だから、“何かを変えたい”と思った時こそ、なぜ自分がそう思うのか、本音を深く見つめることが重要だと思います」と語り、ピッチを締めくくりました。

取材後記

ビジネスを通して、社会課題の解決を図るソーシャルイノベーターの輩出を目指すニッポンイノベーター塾だけあり、今回の登壇者のピッチからは「人の成長や変革の意志に火をつけたい」という想いのもとに事業創造やキャリア形成に取り組んできた、強い信念が感じられました。その熱は参加者にも伝播し、登壇者への質疑やイベント終盤に実施された自由参加の立食交流会でも、活発な意見交換が見受けられました。

こうした意欲あふれるビジネスパーソンと、企業規模や法人・個人の枠を超えてネットワークを築けることも同イベントの一つの魅力。また、「スパイ映画の秘密基地」「マトリックスのような空間」など、ワークハピネス社の刺激あふれるオフィスを堪能できるのもポイント。普段は塾生やイノベーター向けのコワーキングスペースとして活用されているこうした環境が気になる方も、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

▲書棚を押すとドアが開くという映画的な演出が施されているコワーキングスペースのエントランス。


【次回イベント情報】 「ニッポンイノベーター塾 ミートアップイベント #2」

■日時:8月21日(月)19:30-21:30 ※開場は19:00

■場所:株式会社ワークハピネス本社 2階セミナールーム(東京都港区浜松町2-6-2 浜松町262ビル)

■費用:無料(立食交流会付き)

■登壇予定:リクルートホールディングス・花形照美氏、プロトスター・栗島祐介氏、パーソルキャリア・eiicon founder中村亜由子

※イベント詳細およびお申し込みについては、右記URLよりご確認ください。http://peatix.com/event/284105


(構成:眞田幸剛、取材・文:太田将吾、撮影:加藤武俊)

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