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【JAPAN OPEN INNOVATION FESイベントレポート(1)】 グロービス・今野氏の登壇模様をレポート!

【JAPAN OPEN INNOVATION FESイベントレポート(1)】 グロービス・今野氏の登壇模様をレポート!

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国内最大級のオープンイノベーションの祭典、eiicon主催の「JAPAN OPEN INNOVATION FES」(JOIF)が10月13日に開催された。日本リージャスが運営するコワーキングスペース「SPACES」(東京都大手町)を舞台に、訪れた新規事業の担当者やスタートアップのスタッフたちがオープンイノベーションの手法や事例、可能性に理解を深めた。

JOIFは今回が初の開催。雨天にもかかわらず約300名が来場した会場では、有識者たちの講演をはじめ、ビジネスマッチング、スタートアップのピッチ、大手企業によるブースでの出展などが行われ、賑わいを見せた。

日本型オープンイノベーションを探る

冒頭、eiicon founderの中村亜由子(上写真)と、ロケーションスポンサーで世界にワーキングスペースを提供する日本リージャスの担当者が挨拶。このなかで中村は「ものづくり大国、日本にふさわしいオープンイノベーションの可能性を探り、創造・実現したい」と宣言した。また、2018年には、優れたオープンイノベーションを実践した企業を表彰する「eiicon大賞」を実施する旨も伝えた。

JOIFイベントレポートの第一弾となる本日配信記事では、グロービス・キャピタル・パートナーズ COO 今野穣氏によるオープニングスピーチの模様をレポートする。

オープニングスピーチ:「日本のオープンイノベーション最前線」

▲登壇者/グロービス・キャピタル・パートナーズ COO 今野穣氏

●何がオープンなのかを改めて考えることが重要

今野氏はベンチャーキャピタリストとして12年の経験を持つ。この間に数々のスタートアップと接し、スタートアップ×大手企業などのオープンイノベーションを成功へと導いてきた。今野氏はオープンイノベーションを行う場合、「何がオープンなのかを改めて考えることが重要」と指摘。特に大企業側は投資のあり方をオープンにするなど、「顔の見える大企業になる必要がある」と伝えた。その上で、何のためにオープンイノベーションを行うか、ゴールを明確にすることは欠かせないと強調し、「トップがコミットすることで、イノベーションは加速度的に進められる」と述べた。

●『都合のいい投資』はあり得ない

また今野氏は「本当に良い企業と出会ったら、最終的には買収することが最良の手段」とキャピタリストらしい一面ものぞかせた。買収を推奨する理由として、オペレーションが統一しやすいことなどを提示。「ただし、『都合のいい投資』はあり得ない。少額の出資を行い、自社に都合のいいように動かそうとしては失敗する。投資や買収はアウトソース先探しではない」と語った。

さらに「出資や買収は、事業創造の入り口でしかない。その後のリレーションが何より大切」と強調した。このほか、社内に新規事業が育たない場合「アントレプレナーシップを買うという観点も有効」とし、起業家を幹部として迎え入れる手法も紹介した。

●金融業界のオープンイノベーションに注目

オープンイノベーションの成功例として、なぜ協業するのかを明確にした「東急電鉄×リノべる」、買収によって新たな価値を創造した「リクルート×Quipper」、トップがオープンイノベーションに積極的な「KDDIのアクセラレータプログラム」などを紹介。今野氏は「国内では意外なことにもっとも堅い業界の一つである金融で、オープンイノベーションが活発に行われている。日本独自のオープンイノベーションを生まれる可能性は十分にある」と締めくくった。

単なる「流行り」ではなく、企業成長のために不可欠なものへ

JOIFのオープニングスピーチである「日本のオープンイノベーション最前線」講演後、今野氏にインタビューを実施。JOIF会場の雰囲気を感じた上で、改めて日本のオープンイノベーションの現状をどのように捉えているのか、話を聞いた。

「以前にも大企業によるベンチャー投資ブームがありました。しかし、どうやら今回は少し違うような気もしています。というのも、今、ベンチャーが持つ技術やタレントが無ければ、大企業は成長に困るという現実があるからです。——“流行り”ではなく、やらないといけない、背に腹は変えられないという状況になっているのです。ですので、過去のものとは真剣さが違うと感じています。

さらに以前と比べ、より大企業が取り組んでいるという印象も受けます。今回、大企業とベンチャーの協業・共創が成功しなければまたこの機運は薄れしまう。今はとても重要な局面を迎えている。そのように思います」

また今野氏は、オープンイノベーションプラットフォームである『eiicon』について以下のように語ってくれた。

「私は毎日のように、“オープンイノベーションに取り組みたい”という方や“CVCをやります”という方にお会いします。そうした方々は、まず初めに何をどうすればいいのか分からない、どこに誰がいるのか分からないという不安を抱えています。そうした方々にとって最適な情報を提供するのがeiiconのミッションだと思います。

一方で、大企業などでオープンイノベーションやCVCに取り組む方は孤独であることも多い。そんな方たちが社外でつながりを得て、一緒にモチベーションを高められるようなメディア/コミュニティ作りにも期待したいですね」。

(構成:眞田幸剛、取材・文:中谷藤士、撮影:加藤武俊)

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