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【イベントレポート】新規事業をコミュニケーション領域で支援する電通のサービス「TANTEKI(タンテキ)」主催『NEW PITCH β』

電通が展開する、新規事業をコミュニケーション領域で支援するサービス「TANTEKI(タンテキ)」(http://dentsutanteki.com/)。12月7日、先日移転したばかりの電通関西支社にて、TANTEKIが主催する初のピッチイベントが開催された。


TANTEKIとは?

TANTEKIとは、スタートアップ、大企業の事業創発活動、ベンチャーキャピタル、アクセラレーターに向け、コミュニケーション領域での業務支援を行っているサービスのことだ。

“事業のアイデアや新しい技術の素晴らしさが、ターゲットに伝わるカタチになっておらず事業開発の進むスピードが得られない”という課題を、電通が長年培ってきた広告クリエイティブの技術を活用し解決している。

コピーやデザインなどの広告クリエイティブ技術を、事業開発段階で活用することで、実現したいビジネスアイデアを「つまりこういうことです」と端的に世の中に伝える支援をしているのだ。

▲株式会社電通 TANTEKIコピーライター 鈴木契氏

そんなTANTEKIが主催する初のピッチイベントは、会場満員でスタートした。

司会を務めたTANTEKIのコピーライター鈴木契氏は、「アイデアと熱さがつくり出すスタートアップコミュニティの空気を、大阪の皆さまに感じていただきたい。傍観者や批評家ではなく、共創していただける方と共に創りたい」と語った。今回は13社によるピッチが行われ、一部これまでとは違うピッチも行われるという。

また、参加者は、電通が制作したCHEER BUTTONというWEBツールを使い、ピッチを聞いた後にボタンを押して拍手を送ることができる。各ピッチの後に拍手の数が多かった人がランキングで発表され、興味を持っている人が可視化される仕組みでイベントを盛り上げた。以下で各社のピッチ概要を紹介する。

※当日の内容は、現在右記の専用サイトでも公開されている。 → http://analytics.dentsutanteki.com/20171207/



●繊維ファッション業界フリマサイト「SMASELL(スマセル)」(株式会社ウィファブリック)

SMASELL(スマセル)は、企業・法人間で在庫を売買する繊維ファッション業界のフリマサイト。

在庫を売りたい企業(商社やアパレル企業)と、商品を必要とする企業(百貨店や小売)を中間業者を通さず直接オンラインでマッチングする。買い手は、出品者に直接価格交渉ができたり、サンプル取り寄せもでき、最短5分程で売買が成立するという。

世界で8000万トンの繊維製品が捨てられている課題を解決することで、資源をグローバルにシェアすることを目指す。これらの繊維廃棄がすべて売買できた場合は、80兆円の売上になるという。

 

●子どものためのロボット制作&プログラミング教室「ロボ団」(夢見る株式会社)

ロボ団は、教育用ロボットを活用したプログラミング教室。プログラミング的思考だけではなく、計算論値的思考を習得し、世界で勝負できる子どもを育てていくという。

カリキュラムは最長5年あり、制作やプログラミングを基礎から学び、最終的に複雑な技術やプログラミング言語「Python」を習得できるように構成されている。

現在フランチャイズで70教室以上を国内外で展開し、来春には120教室を見込んでいる。


●脱・腰痛アプリ「ポケットセラピスト」(株式会社バックテック)

京都大学発ベンチャー。社員の健康状態や労働生産性の可視化をし、健康経営に取り組む企業の支援を行う。社会人の身体の悩みで最も多いとされる腰痛から、まずは改善できる仕組みを提供。腰痛のタイプを判断できたり、ユーザーが自身の状態を入力し、身体の状態を可視化できる。リリース後2か月で15社に導入されており、19%の生産性向上に成功している。


●スポーツがうまくなるアプリ「スポとも」(株式会社だんきち)

オンラインスポーツレッスン「スポとも」を運営。

野球のスイングなどのフォーム動画をスマホで撮影して送ると、プロ野球選手からアドバイスや練習メニューが返ってくる。野球だけでなく、ゴルフやテニスでもサービス展開しており、場所にとらわれずにレッスンが受けられる仕組みを構築している。


●誰でも簡単!モバイルスタンプラリー「RALLY」(株式会社フェイスクリエイツ)

RALLYは誰でも簡単にモバイルスタンプラリーが作れるサービス。フリーミアムモデルで展開しており、最短5分で作成可能、ユーザーのデータ集計などもでき、高額なアプリ開発費も必要ない。大企業から自治体まで全国で利用されている。

サービスを通じ、おでかけしたくなる世の中をつくっていきたいとのこと。今後は訪日外国人向けのサービス展開も検討している。


●UFOを呼ぶバンド「エンバーン」(電通)

電通によるスペシャルピッチ。UFOを音楽と愛とユーモアによって呼ぶバンドだそう。突然の登場に会場は異様な空気に包まれた・・。


●スマホで演劇を見るアプリ「観劇三昧」(株式会社ネクステージ)

月額980円の利用料でオンラインで演劇を観ることができるサービス。2017年11月末で登録作品数は230劇団、774作品。これまで金銭的・時間的・身体的理由で観劇を行うことができなかった層が、演劇に触れられるようになった。

代表の福井氏は、事業に行き詰ったころ演劇に救われ、本サービスを運営するに至ったという。今後は海外にもサービス展開していきたいとのこと。


●レジ待ちのない決済を、楽しく選ぶ購買体験を。(株式会社Remmo)

セルフレジ機能とパーソナライズ販促機能を備えたスマートショッピングカートを開発・提供している。

セルフレジ機能により、レジ待ちの解消やレジコストの削減に貢献。また、購買行動の意思決定の多くは計画的ではなく売場で起きているというデータから、買い物客ごとのレコメンデーションによる新たな購買体験を促進する。現在福岡で店舗実証実験中とのこと。


●保証書をスマホで管理「warrantee」(株式会社Warrantee)

保証書をクラウド上で管理する国内初のスマートフォンアプリ「warrantee」を提供。管理対象を家電製品から不動産、自動車まで広げており、修理依頼や中古売却査定も可能に。

資産管理からアフターサービスまでのプラットフォームを目指す。


●オープンイノベーション・スペース「Osaka Mix Leap」(ヤフー株式会社)

今年10月にオープンしたヤフーのグランフロント大阪オフィスにて、発信・交流・共創をテーマに毎週木曜に「Osaka Mix Leep」というイベントが開催されている。さまざまな業種や業界の人々とのコラボレーションを実現し、関西圏を盛り上げていくという。


●オープンイノベーション・ファーム「フィラメント」(株式会社フィラメント)

もともと大阪市役所の職員としてイノベーション創出支援に携わっていたという代表の角氏。フィラメントを起業後は、オープンイノベーションをテーマに共創イベントの企画運営、ビジネス開発コンサルティング、共創メディアの運営を行っている。


●世界最大のプロフェッショナルネットワーク「LinkedIn」(LinkedIn)

自身もLinkedInを利用し、同社に入社したという村上氏。世界では5億5000万人が使うビジネス特化型SNS。economic opportunityを創出すべく日本でも積極的に展開していきたいと語られた。

 

●起業家と投資家を繋ぐメディア「THE BRIDGE」(株式会社THE BRIDGE)

国内スタートアップを中心としたテクノロジー系ニュースを配信するブログメディア。月次約50万人のユーザーを持つ。

今回、「新しい経済」の視点で課題解決に取り組むプログラムとして「THE COIN」を立ち上げた。2018年1月18日から3日間、永田町GRIDと渋谷にてイベントも開催される。


ピッチの後は、ネットワーキングや展示で共創に向けた出会いを。

ピッチの後は、ネットワーキングの時間が設けられており、交流が深まった。参加者に紹介されて参加を決めたという人も多く、つながりがつながりを生んでいくシーンも多くみられた。

また、展示コーナーでも各社の新しい取り組みが紹介されており、大いににぎわったイベントとなった。


取材後記

昨今、イノベーションをさまざまな形で支援するサービスが増えているが、TANTEKIのような 「事業開発段階からアイデアや技術を世の中に伝える」という切り口はとても興味深かった。各社のピッチも、まさに“TANTEKI”に発信されており、5分という短い時間の中でも事業の魅力が伝わってきた。

長くアナログで行われてきたものや、リアル産業の課題をテクノロジーを活用し解決していくスタートアップが年々増えているが、今回のピッチも、ファッション、教育、健康、エンタメ、小売・・と幅広い領域での課題解決の光が見えるピッチであった。

関西らしい?ユーモアのあるUFOをよぶピッチなど、これからさまざまな共創がこの関西の地から生まれそうな夜であった。