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【3/14開催! IBM BlueHub DemoDay】 第4期採択スタートアップ5社が半年間の成果をプレゼンするDemoDayの注目すべきポイントとは?

【3/14開催! IBM BlueHub DemoDay】 第4期採択スタートアップ5社が半年間の成果をプレゼンするDemoDayの注目すべきポイントとは?

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 “日本発の革新的事業の創出”を目指すべく、日本IBM(以下、IBM)が展開している「IBM® BlueHub」では、スタートアップ向けのインキュベーション・プログラムを実施している。2014年の第1期スタートから現在まで、参加した多くのスタートアップが大手企業との事業提携やベンチャーキャピタル(以下、VC)からの資金調達を実現。来たる3月14日には第4期の採択スタートアップ5社が、半年間のメンタリング期間の成果としてプレゼンを行うDemoDayの開催が予定されている(※詳細は下記リンクより)。

※IBM BlueHub Incubation Program DemoDay(2018.3.14 15:00 〜 in 丸ビルホール)

https://eiicon.net/about/ibmbluehub-demoday4/

参加VCが5社に増え、IBMの経営コンサルタントも積極的にサポートを行うなど、これまでに比べて大きく進化した第4期のメンタリング期間の概要やスタートアップの採択基準、今回のDemoDayにおける注目ポイントなどについて、IBM BlueHubを包括する新組織、IBM イノベーション&インキュベーション ラボ(i3 Lab)の木村幸太氏に伺った。

▲日本アイ・ビー・エム株式会社 グローバル・ビジネス・サービス事業本部 IBM イノベーション&インキュベーション ラボ(i3 Lab) IBM BlueHub Lead 木村幸太氏

新卒で旧・IBMビジネスコンサルティングサービスに入社。CRMやマーケティング、営業戦略等、フロント領域を中心にコンサルタントとしてさまざまなプロジェクトで活躍。同社と日本IBMの経営統合に伴う転籍後、同社のインタラクティブエクスペリエンス事業部を経て、2018年1月にIBM BlueHubなどを包括する新組織、IBM イノベーション&インキュベーション ラボ(i3 Lab)に着任。

IBMはテクノロジー、VCは経営面、ビジネスの可能性を重視して企業を採択

――第4期となる今回、「日本の産業をテクノロジーによって変革」するという、インキュベーション・プログラムのテーマを設定された背景について教えてください。

前回まではAIを中心とした特定分野のテクノロジーをフィーチャーしていましたが、IoTやブロックチェーン、アナリティクスなど、IBMはAI以外にもさまざまなテクノロジーを有しています。より多くのスタートアップに幅広くIBMのテクノロジーを知っていただき、使っていただきたいという思いがあり、特定のテクノロジーに縛られない今回のようなテーマを設定しました。

――昨年9月にスタートアップ5社が採択されましたが、ロボティクスからアロマ、飲食系までさまざまな企業が選ばれています。どのような基準で採択された5社なのでしょうか?

今回はこれまでにもメンターとしてご参加いただいていたサムライインキュベートさんの他に、Beyond Next Venturesさん、Draper Nexus Venturesさん、iSGSインベストメントワークスさん、Mistletoeさんといった経験豊富なVCの方々にご協力いただいています。

私たちIBMがテクノロジー面を評価し、VCの方々は主に企業の経営面やビジネスを展開しようとしている産業・市場の成長性といった観点を評価するという基準で企業を選んでいきました。VCさんには書類選考やインタビュー段階から入っていただき、双方の意見を考慮した結果、ドローン、アロマ、飲食におけるロボティクス、音波通信、食制限のレストラン情報サービスなど、非常に個性豊かな企業が採択されました。

――3期までとは異なり、選考時にVCの意見が大きく取り入れられているということですね。経営面、市場の成長性などの他にVCの方々が選考時に気にされていたことはありますか?

様々な観点があったかと思いますが、経営者の資質、パーソナリティに関しても重視されていた印象があります。これはIBM側も同様ですが、「なぜ、その事業にチャレンジしたいのか」という動機や経緯については細かくチェックしていました。「儲かりそうだから」とか「テクノロジーがあるから」ということではなく、「世の中にどのような価値を提供したいのか」、「どうしてそのような思いを持つに至ったのか」という部分は採択の際の大きな基準となりました。

――テクノロジー支援の観点から、IBMサイドで特に重視してチェックしていたポイントなどはありますか?

 自分たちが展開しようとしているビジネスやサービスに関するデータを持っているか、データを蓄積しているかという点については確認していました。また、非常に難しい部分になるのですが、AIやIoT、アナリティクスといったIBMのテクノロジーを使って、そのサービスがスケールするか否かという可能性の有無についても十分に考慮を重ねました。

▲第3期Demo Dayの様子。eiicon labでもレポートを掲載している。

https://eiicon.net/articles/161

スタートアップ1社につきVC1社が徹底してメンタリングを行った

――実際のメンタリングはどのように行われたのでしょうか?

5社のVCそれぞれがスタートアップ1社を担当し、基本的には隔週でミーティングを行ってきました。いずれのスタートアップもアイデアやサービスの原型は持っていますが、進め方はそれぞれに異なります。

テクノロジーは持っているがビジネスとして「どのようなユースケースを作ることができるか」、「どのようにマネタイズしていけるか」といった部分からディスカッションを進めていた企業もありますし、すでにユースケースやマネタイズの方法が決まっていて、テクノロジー面を解決するためにIBMのR &D部門との打ち合わせをしたスタートアップもありました。

――なるほど。

最初のキックオフの時点で、細かいKPIも含めて半年後のDemoDayまでに目指すべき到達点を決めるのですが、大抵はメンタリングを進めていくうちに変わっていくものですし、試行錯誤しながらようやく形になっていくというケースがほとんどです。ユースケースが見えていないサービスについては、ユーザーヒアリングなどを通して当初想定していたものから大きな方向転換を迫られることも少なくありません。

IBMのコンサルタントもスタートアップのビジネスモデル構築をサポート

――これまでもDemoDayに参加したスタートアップの約7割が企業との事業提携やVCからの出資を実現していますが、実例について教えていただけますか?

 昨年のDemoDayでプレゼンを行った第三期のスタートアップにおいては、DemoDayに来場していた大手建設・不動産グループとの業務提携を実現しました。今回の採択企業においても、IBMの経営コンサルタントの仲介によって、行政機関やIBMと関係のある企業との検討を進めています

――IBMの経営コンサルタントもスタートアップをサポートしているということでしょうか?

今回のインキュベーション・プログラムでは多くのIBMのコンサルタントがメンターとしてスタートアップのビジネスモデル構築をサポートしています。これまでIBMが手がけてきた経営コンサルティングは基本的に大手企業向けのものであり、スタートアップに対してはチャレンジではないかと思っていたのですが、今回の取り組みを通じて、スタートアップの支援に対しても大きな可能性があるのではないかと考えています。

――IBMが持つコネクションを活用できる点も、スタートアップにとっては大きなメリットになりそうですね。

インキュベーション期間はもちろん、その後についてもスタートアップ、大手企業の双方から「こんな企業とオポチュニティを作れないか」という相談があれば、できる限りの範囲で対応しています。IBMは日本の多くの大手企業をはじめ、官公庁とも何らかの形でコネクションを持っていますので、その繋がりを活かして双方を結びつけ、そこで生まれた新しいビジネスにテクノロジーを提供していくことができればベストですね。

――3月14日のDemoDayまで1カ月を切りましたが、来場する方々に伝えておきたいこと、注目すべきポイントなどはありますか?

来場者の皆さんにご注目いただきたいポイントは大きくは3つあります。1つは実現性です。VCの方々、IBMの経営コンサルタントやテクノロジストが、スタートアップとどのようなビジネスを構築しようとしているかです。2つ目は、スケーラビリティです。特に、スタートアップ各社がIBMのテクノロジーを含めて、どのようにサービスをスケールさせているかという部分についても見ていただきたいですね。

――最後の3つ目のポイントは?

3つ目は、BlueHubを包括する新組織、IBM イノベーション&インキュベーション ラボ(i3 Lab)です。2018年1月に発足したこの組織は、IBMの日本におけるさまざまなイノベーションをリードする目的で立ち上げられました。これからのBlueHubの後続プロセスの構築に大きく関わることになるので、ご期待いただければと思います。

――最後になりますが、新たなシーズを見つけたい新規事業担当者やVC、CVCの方々に対するメッセージなどがあればお聞かせください。

今回プレゼンを行うスタートアップとご自身が所属されている会社、手がけられているサービスなどを組み合わせることで新たなイノベーションを起こすきっかけが生まれれば幸いです。またIBMのテクノロジーを使って「自社のサービスをスケールできないだろうか」といった視点で見ていただいてもよいと思います。

私たちとしても単純にDemoDayを開催して終わりではなく、これを起点に新たなビジネスを生み出したいという思いがあるのです。DemoDay当日はプレゼン終了後に、各スタートアップと交流できるブースも設けていますので、来場される皆さんは、興味のあるスタートアップと積極的にコンタクトを取っていただければと思います。

編集後記

「IBM BlueHub」のインキュベーション・プログラムは今回で4期目。IBMが持つ高度なテクノロジーはもちろん、経営コンサルタントによるビジネスモデル構築、大企業・官公庁とのコネクション活用といった幅広い領域での支援に加え、豊富な実績を持つVCによるメンタリングなどもあり、DemoDayでプレゼンをするスタートアップ5社のビジネスやサービスの完成度はこれまで以上に高いことが予想される。

5社のサービスも、「ドローンの運用支援」、「アロマ×ITのライフスタイル創造」、「調理×ロボティクス」、「音波通信」、「食制限のレストラン情報サービス」とバラエティに富んでおり、いずれも高いポテンシャルを秘めていると言えそうだ。新しいビジネスの創出を目指す新規事業担当やVC関係者の方々は是非、DemoDayに足を運び、半年間の育成プログラムを経たスタートアップの成果に注目してほしい。

※「IBM BlueHub Incubation Program DemoDay」(2018.3.14開催)の詳細情報・参加申込は以下URLからご覧ください。

https://eiicon.net/about/ibmbluehub-demoday4

(構成:眞田幸剛、取材・文:佐藤直己、撮影:佐々木智雅)

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