eiiconが6/4〜6/5の二日間にわたって開催する、日本におけるオープンイノベーションの祭典「Japan Open Innovation Fes 2019」(JOIF2019)。

――【「   」 × オープンイノベーションで加速する世界】と題し、オープンイノベーション活用において広がる世界を徹底的に見つめる本イベントの「DAY1」を速報レポート。多くの有識者が集結したセッション・スピーチや、”大企業”と”スタートアップ”のパートナー同士による成果発表の場「Collaboration Battle2019」の模様をお届けする。(※JOIF2019の詳細レポートについては後日eiicon labにて掲載予定)

▲大企業の新規事業/オープンイノベーション担当者や、スタートアップ企業が参加。2日間で1000名以上が来場予定。


▲会場内にはさまざまなプロダクト・サービスが展示されているブースも用意。


▲JOIF2019は、eiicon代表である中村亜由子によるスピーチからスタートした。


■OPENING SESSION[ オープンイノベーション最前線 ]

<SPEAKERS>

■グロービス・キャピタル・パートナーズ COO 今野 穣氏

■株式会社アルファドライブ代表取締役社長 兼 CEO ファウンダー 麻生 要一氏

■東京急行電鉄株式会社 都市創造本部 戦略事業部 事業統括部 企画担当 課長補 加藤 由将氏

オープニングセッションとして開催されたのが、「オープンイノベーション最前線」。――“オープンイノベーション”という言葉がバズワードのように広く聞かれるようになった昨今、「2019・2020、オープンイノベーションはどうなるか」、「オープンイノベーションはどうやったら企業の生存活動に組み込まれるのか」、「不景気のタイミングでオープンイノベーションはどうなるか」など、“オープンイノベーション”の今と未来について、鋭い指摘がなされた。


■SESSION 2 [ 企業戦略×オープンイノベーション ]

<SPEAKERS>

■株式会社 mediba代表取締役社長/KDDI 新規ビジネス推進本部新規ビジネス推進担当 江幡 智広氏

■コニカミノルタQOLソリューションズ株式会社 代表取締役社長 三浦 雅範氏

■パーソルホールディングス株式会社 取締役 副社長 COO  高橋 広敏氏

■日本経済新聞社 編集委員兼論説委員 奥平 和行氏(モデレーター)

セッション2に登壇したのは、ビジネスをスケールさせてきた経験を持つ、上記の3名。ビジネスの戦略上にある本来の目的とオープンイノベーションを紐づけるには、どうすれば良いのか。その具体的なポイントやメソッドが、経験談を交えて語られた。


■KEYNOTE SPEECH [ グローバル×オープンイノベーション ]

<SPEAKER>

■一般社団法人Japan Innovation Network   専務理事  西口 尚弘氏

キーノートスピーチに登壇したのは、大企業・中堅企業のイノベーションを支援する加速支援者(アクセラレーター)であるJapan Innovation Network(JIN)の西口氏。「イノベーション経営に置ける世界の最新動向」と題し、“競争力強化”・“国際標準化”・“アントレプレナーシップ”・“国連システムとSDGs”という4つのポイントが語られた。


■SESSION 3 [ イノベーター×オープンイノベーション ]

<SPEAKERS>

■フォーブス ジャパン副編集長 兼 イベントプロモーション部 チーフプロデューサー 谷本 有香氏

■立教大学 経営学部 助教 田中 聡氏

■NPO法人ミラツク 代表理事  西村 勇哉氏

■パーソルキャリア株式会社 「タニモク」プロジェクトリーダー 三石 原士氏(モデレーター)

海外の経営者・イノベーターへの取材経験も豊富なフォーブス ジャパン副編集長 谷本有香氏や、「事業を創る人」の研究でも知られる立教大学 田中聡氏など、「イノベーター」に関するプロフェッショナルと、実際の「イノベーター」に聞くイノベーターにとっての「オープンイノベーション」について語られた本セッション。オープンイノベーションが失敗する「人」の共通点、成功する「人」の共通点などについても言及された。


■SESSION 4 [ 社会課題×オープンイノベーション ]

<SPEAKERS>

■株式会社Ridilover 代表取締役 安部 敏樹氏

■内閣府 政策統括官付 イノベーション創出環境担当 企画官 石井 芳明氏

■BUSINESS INSIDER JAPAN 統括編集長/AERA 前編集長 浜田 敬子氏

「社会の無関心の打破」を理念に掲げ、社会問題の現場へ行くスタディツアーや、Webメディアの運営を行う株式会社Ridilover安部敏樹氏、「日本オープンイノベーション大賞」創設に尽力した内閣府 石井芳明氏、そしてBUSINESS INSIDER JAPAN 統括編集長 浜田 敬子氏による“社会課題”を切り口にした官民セッション。――「2019年現在の日本の課題の中でオープンイノベーションが解決しうるものとは」、「社会課題におけるオープンイノベーションの有用性とは」、「日本の2030年を考える」といったテーマについて、登壇者3名がじっくりと語った。


■SESSION 5 [ 事業再生×オープンイノベーション ]

<SPEAKERS>

■XTech株式会社 代表取締役 XTech Ventures株式会社 共同創業者 兼 ジェネラルパートナー

エキサイト株式会社 代表取締役社長 西條 晋一氏

■東レ株式会社 オートモーティブセンター 主幹 尾関 雄治氏                                                                                              

■株式会社ヤッホーブルーイング 代表取締役社長  井手 直行氏

グローバル競争の激化、テクノロジーの進化。業界の境目が曖昧になり、より複雑で不確実化する事業環境。変化やリスクへの対策・対峙は必要不可欠だ。実際に「事業再生」の場に立ち会い、再生をしてきた業界の雄である3名が登壇。エキサイトのTOBを実施した西條氏、東レの危機的状況を脱した経験を持つ尾関氏、クラフトビール「よなよなビール」を成功に導いた井手氏から「事業再生秘話」や「事業を進める上でのオープンイノベーションの取り入れ方」について語られた。


■Collaboration Battle 2019 [ 企業コラボレーションの発表の場 ]

セッション終了後には「Collaboration Battle 2019」が開催された。これは、1社によるピッチではなく、実際に共創を行ってきたコラボ企業同士が共創成果についてピッチするというもの。審査員でもある観客に向けて、計6チームが息の合ったピッチを繰り広げた。


■JR東日本スタートアップ株式会社×サインポスト株式会社

共創内容:利便性向上を目的とし、スマートなAI無人決済で、進化したお買い物体験を目指す。本格的な実用化に向けた課題解決の方策を検証。


■オムロン株式会社×株式会社XSHELL

共創内容:日本の製造産業を支えて来たOMRON社がベンチャーとタッグを組んで、オープンソースを用いてデベロッパーコミュニティでのタッチポイントを増やし製品採用の新しい販路を形成。


■日産自動車株式会社×ダブルフロンティア株式会社

共創内容:お買い物代行事業において戦略的提携。「お買いもの代行サービスのTwidy(ツイディ)に日産自動車の車両を組み合わせ、共同でサービス事業を展開。


■富士通株式会社×株式会社みらい翻訳

共創内容:機械翻訳の訳質向上、および企業内情報システムと連携 による翻訳作業の効率化


■株式会社LIXIL×株式会社Shinonome

共創内容:東京理科大学発ベンチャーShinonomeが株式会社LIXILの次世代事業のコア技術を共同研究開発


■森トラスト株式会社×株式会社アクアビットスパイラルズ

共創内容: 「ググらせない®」をコンセプトに、モノと情報をつなぐラスト1インチを次世代の情報配信プラットフォームで提供するアクアビットスパイラルズと森トラストによる、“リゾート体験をアップデート”する共創プロジェクト。


6チームによるピッチを聞いた観客は、「優位性」「課題解決力」「コラボレーション力」の3つの基準によって審査・投票。――その結果、最優秀賞を受賞としたのは【森トラスト株式会社×株式会社アクアビットスパイラルズ】チームとなった。なお、同チームには「深センツアー」が贈られた。


■SPECIAL CONTENTS [ ブームによる不協和音 〜本質的なオープンイノベーションとは?〜 ]

<SPEAKERS>

■三井不動産株式会社 BASE Q 運営責任者 光村 圭一郎氏

■株式会社フィラメント 代表取締役CEO 角 勝氏

JOIF 2019のスペシャルコンテンツとして実施されたのは、上記2名によるセッション。――耳触りがよかった「オープンイノベーション」という言葉が「耳障り」となるような事象も出始めている。日本において有効な処方箋とされ始めているにもかかわらず確固たる手法が見えていない黎明期の今だからこそ、そのブームによって振り回される事業会社も出てきてしまっている。このような事態をとらえ、光村氏、角氏が「日本のオープンイノベーションブーム」にメスを入れるような鋭い指摘を行った。

(構成・取材・文:眞田幸剛、撮影:加藤武俊)