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【コラム】オープンイノベーションの鍵を握るのは「異質」なヒト 第2回 ~「異質」なヒトとの出会いの場~



(文/株式会社エクサインテリジェンス 取締役COO 粟生 万琴)


先月第1回のコラムで、オープンイノベーションの鍵を握る「異質」なヒトとの出会いを次回以降で紹介しようと考えていたところ、そもそも「異質」なヒト達とどこで出会ったのか振り返ってみた。きっかけは、2012年「SXSW(サウスバイサウスウェスト)へ行こう!」という東京で開催されたイベントに参加したことだった。 

SXSWとは、毎年3月に米国テキサス州のオースティンで開催される1987年から続くITビジネスの未来を語るために音楽と映画と人生を愛する人々が集う世界最大マルチメディアの祭典。Music,Film,Intereactiveで構成されるビジネスイベントだ。TwitterやFoursquareなどSXSWから有名になった企業も数多く存在する。 

「未来を見に行きたい!」 「いつかSXSWに行く!」と周囲に興奮して話していたことが徐々に実現に近づき、スタートアップ支援事業を通じ2014年にシリコンバレーに出張するチャンスを経て、2015年、2016年念願のSXSWに参加することができた。  

■SXSWの火付け役といえば・・・

「SXSWへ行こう!」というイベントで熱く語っていたのは、岐阜県でお会いしたことのあった井口尊仁(いぐち たかひと)さんだった。井口さんといえば元頓智ドットCEO「セカイカメラ」というAR(拡張現実)のアプリをヒットさせ、次にGoogle Glass(グーグル グラス)に挑んだTelepathy(テレパシー)ウェアラブルデバイスを手がけた有名なIT起業家。見た目のインパクトさながら、ウィンザー城でのパーティーに羽織袴で参加するなど、英語でのプレゼンもラップのようだと賞賛され、その個性の強さ「異質」なヒトの代表格であるといえる。 

4,5年前は、まだまだ認知度も低く一部の日本のベンチャー起業家の参加が中心だったSXSWもここ数年じわじわと広がり大企業 メーカー・ITの新規事業担当者が参加するようになった。 

SXSWで出会った「異質」なヒト達といえば神谷 泰史さん、ヤマハ株式会社で新しい音楽の楽しみ方を探索し技術・商品の 開発などを行っている。学生時代から電子音楽家として活動している貴公子。 

そして井内 育生(いのうち)さん、株式会社リコー社内にあるファブ施設、「つくるーむ」を運営している雨男の代表。とにかくいのうちさんが出没する場所はいつも雨(笑)。 

日本最大級のハッカソンABC Hackathonの企画発案者 朝日放送の白井良平さん、現在はABCドリームベンチャーズ株式会社を立ち上げ未来を切り拓くベンチャーを支援している。 

皆さん大企業にいながら、感度が高い海外各地のイベントに出没しては国内に戻り、ベンチャーと共創し新しい活動に積極的な「異質」なヒトたちだ。  

■日本版SXSWが各地で開催、「異質」なヒトとの出会いの場が増えてきた

日本版SXSWと位置づけられるイベントといえば、2011年から福岡で開催されている “明星和楽(みょうじょうわらく)” テクノロジーとクリエイティブの 祭典。http://2016.myojowaraku.net/ 

ちょうど1年前、2015年10月11日に岐阜で開催された ”テクノロジーと音楽で未来を届ける” 地方創生フェス「POST」。このイベントは、岐阜で出会った産官学連携の集大成として地元ベンチャー企業と一緒に私自身自ら実行委員長として手がけたSXSWを少しでも再現したいという夢を実現したイベント。 http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/372/372279/ 

そして今年10月に札幌で開催された『No Maps』。「映画」「音楽」「インタラクティブ(IT先端技術など)」の3分野からなる国際複合 コンベンションイベント。https://no-maps.jp/ 

大企業Panasonicでも、研究拠点内に新たな共創の場「Wonder LAB Osaka」で西のSXSWか(笑)とつっこみながらNXSEを手がける福井 崇之さん。「異質」なヒトとの出会いの場が増え、オープンイノベーションへの道がつながってきているといえる。  


■粟生 万琴 (Makoto AOU)/プロフィール

株式会社エクサインテリジェンス 取締役COO

  

エンジニアとしてソフトウェア開発に従事した後、株式会社パソナテックに入社。2012年同社初の女性役員として就任、新規事業、および産官学連携プロジェクト責任者として従事。2016年から関西発の AIベンチャー(株)エクサインテリジェンスのボードメンバーとしてパラレルワークをスタート。