大企業こそ社会課題に取り組むべき理由(2/3)

みなさん、こんにちは。「社会の無関心を打破する」リディラバの安部です。

前回のブログでは「社会課題はビジネスの種になる」という話をしました。まぁ確かに種にはなるのですが、実際に事業化するためには超えなければならないハードルもそこそこ多いし、陥りがちな失敗もあります。今回は大企業がどのように社会課題をビジネスに変えるべきか、そして大企業こそ社会課題に取り組むべき理由を書いていきたいと思います!

僕たちの会社、リディラバ自体も社会課題を種にビジネスを展開していて、ビジネスプランがKDDIラボの主催しているオープンイノベーションプログラムでも優勝していたりするので、社会課題の事業化については、僕自身、一定の説得力を持って話せると思っています。

ここ5年10年と、大企業からオープンイノベーションや新規事業といった文脈で、たくさんの相談を受けてきましたが、大企業の社会課題に対するリテラシーがどんどん高くなっているのを実感しています。

一昔前だと、社会課題を事業化するために社内ベンチャーを作ったり、CVCを立ち上げたり、社内で新規事業コンテストを開催したりと、目的よりも手段に飛びついてしまうケースが多かった。目的と手段を取り違えると失敗しやすいですからね。

大企業の中で、新規事業コンテストをやると、いまだに“献立アプリ”などの提案があがってくると聞きます。献立アプリが全てダメだとは言いませんが、クックパッドが昔からやっているような領域で、大企業が後発で成功するのは難しいと言わざるを得ません。

なぜこのようなことが起きるかと言うと、会社員は家庭と会社の往復しかしていないことがひとつの要因です。ビジネスは課題を解決するのが基本ですが、会社員が想起しやすい身近な課題とは、「会社の課題」もしくは「家庭の課題」のいずれかです。となると「会社の課題」は仕事そのものですから、じゃあ「家庭の課題」について考えよう、となってくる。

しかし、そもそも、「家庭の課題」のように身近なものは、ベンチャーが素早く動いて解決するのが得意な領域です。スピードで勝るベンチャーに大企業が挑んでも、どうしても不利になりがち。では大企業が得意なのは何かと言えば、「行政との官民連携」や「ベンチャーが課題認知しにくい領域」でしょう。社会課題がまさにそれです。

そもそも社会課題とは解決すべき“何か”があるので、その“何か”を固めていけばマーケット性も見えてきます。そこにマーケットが存在していることがわかれば、あとはどうやって解決するかの手法論になるわけです。

しかし、いざ社会課題の解決に向き合おうとすると、必ず壁にぶつかります。いちばん困難に感じるのは、複雑な社会課題ほどステークホルダーが多様で、合意形成が難しいことです。社会課題を解決するためには、受益者負担ではビジネスが成り立たないケースが多いですから、そこのプロセスをしっかり考え抜かないと本当の意味での事業化までたどりつきません。

ビジネスプランを練っていくと、日本社会は人口減少で国内マーケットは縮小する一方だから「世界進出するしかない!」と思ってしまいますが、僕は、単なる「世界進出」よりも、「日本の環境下でしかできない、事業モデルの輸出」の方が成功率が高いと思っています。

というのも、日本の大企業が直面している競争よりも、世界の競争のほうが激しいですから、世界のマーケットで勝負するのは思いのほか大変です。海外進出よりも、日本に勝機があるのは「社会課題の解決モデルの輸出」だと僕は感じます。

なぜなら、日本は世界に先駆けて少子高齢化と人口減少が進んでいるので、社会課題は増えていく見込みです。そういう意味でも社会課題は成長マーケットと捉えられます。

今の日本では社会課題がどんどん増えていくのに、課題解決に税金を投入しても必ずしも次の産業が生まれるわけではありませんから、均衡が崩れかかっているんです。

リディラバは、自社でも社会課題の解決を事業化していくし、世の中に社会課題解決型の事業を増やしていくことで、課題も解決し、かつ、税収も増えていく、そういう好循環を作ろうとしています。

では、そんな社会課題解決の好循環をリディラバがどのように生み出そうとしているのかを、次回のブログで書いていきたいと思います。リディラバはこれまで「当事者意識の醸成」を生み出すプログラムを提供してきましたが、現在注力している事業「FieldAcademy(フィールドアカデミー)」では、人材育成にフォーカスしています。なぜ社会課題解決に人材育成が必要なのか、その意図を解説します!(次回がまとめになります。お楽しみに!)