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東洋大学 理工学部 機械工学科 横田 祥 准教授

更新日:2017/08/31
  • 段差の乗り越えを補助するキャスタユニットを研究しています。補助プレートにより、限られたスペースで大きな駆動力を発揮します。ロック機構により斜めからの乗り換え時にキャスタの首振りを止め、駆動力を有効に用います。乗り越えに必要な駆動トルクを最大83%削減することに成功しています。手動車いす取り付け時には、補助者なしで50mm程度の段差を乗り越え可能です。スパナ一本で既存のキャスタと交換でき、簡易な構成のため大きなコスト増にはなりません。手動車いすのほか台車や移動ロボットなどに適用可能です。本技術による新製品開発・実用化に関心がある企業を歓迎します。

    【簡略図】

    20170228094419.png【背景】
    段差の乗り越えを補助するキャスタユニットを研究しています。車いすなどでは、移動する際に段差があると、補助者なしでは乗り越えることが大変であり、補助者がいる場合もキャスタを浮かす操作に補助者の作業負担が掛かります。そこで本研究では、単純な機構で、段差の乗り越えを補助するキャスタユニットを研究しています。手動車いすのほか、台車や移動用ロボットなど、キャスタを用いる様々な用途に適用可能です。本技術による新製品開発・実用化に意欲がある企業を歓迎します。

    【技術内容】
    本研究は、補助プレートとロック機構により成り立っています。
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    補助プレートについて、限られた空間で前輪を大径化する役割を担っています。
    キャスタが段差を乗り越えられる限界は、車輪の直径の1/3がおよその目安となります。キャスタには省スペース性が求められるため、下記の図のとおり、キャスタの限られた取り付けスペースの中で、等価的に大きな車輪を実現することで乗り換えに必要な駆動力を低減し、段差乗り換え限界高さを拡大します。

    下記は40mmの段差乗り換え時の駆動トルクのシミュレーション結果です。X軸が段差の乗り越えを行っているときの時間、Y軸がキャスタの駆動力です。青線は一般的なキャスタであり、0.2s時点で段差にぶつかり、約170Nmの駆動力を要して乗り越えます。それに対し赤線は本研究のキャスタであり、段差にぶつかった時点で、20Nm程度の駆動力で、段差を乗り越えています。即ち、乗り越えに必要な駆動トルクを最大83%削減することに成功しています。
    20170228094509.png
     ロック機構について、乗り越え時にキャスタの首振りを止める役割を担っています。斜めからの段差を乗り越えるとき、通常のキャスタでは首振りにより緑線のとおり無駄な力が発生し、力が分散してしまいます。それに対し本研究では首振りを止め、力の分散を防ぐことで、駆動力を赤線方向のみに有効に発揮します。
    20170228094526.png
    原理は下記のとおりです。
    1)段差と接触すると、補助プレートが回転します。
    2)その回転をリミットスイッチが検出し、回路を閉じます。
    3)ソノレイドがONになりラックギアが引き上げられ、ラックギアとピニオンギアがかみ合い、キャスタの首振りがロックします。
    4)段差の乗り越え中も、キャスタの首振りが起きません。
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     【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)】
    1)手動車いすの場合、補助者なしで5cm程度の高さを乗り越え可能です。(通常のキャスタでは1cm~2cm程度が限界です)。補助者がいればより高い段差も乗り越え可能です。また、台車や移動用ロボットなどの移動自由度向上につながります。
    2)斜めからでも正面からでも乗り越え可能です。
    3)簡便な機構でできるため、大きなコスト増にはなりません。
    4)スパナ一本で既存のキャスタと交換可能です。

    【連携企業のイメージ】
    例えば、下記に該当する企業と連携可能性があります。
    1)キャスタを開発、販売している企業
    2)車いす、台車などの移動機器を開発、販売している企業
    3)移動型ロボットを開発、販売している企業
    4)その他、本技術の実用化に関心がある企業

    【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)】
    手動車いすに取り付けた場合、操縦者は補助者なしの独力で、ちょっとした段差を楽に乗り越えることができます。補助者がいる場合は、乗り越え時に角度をつけることにより、今までよりも高い段差を乗り越えることができます。
    台車に取り付けた場合には、段差乗り越え時に作業者の負担が軽減されます。
    移動型ロボットやAGVなどに取り付けることで、移動の自由度を高めることができます。

    【技術・ノウハウの活用の流れ】
     本技術を活用した新製品開発・実用化に興味がある方はお気軽にお問合せください。試作機を交えてご紹介させていただきます。

    【キャスタ】
     ピアノや事務用椅子、台車などの脚についているコロ、車輪です。単輪、双輪、球状など様々な形状のものがあります。

本掲載に関する責任者(オープンイノベーター)

オープンイノベーション推進ポータル

厳しい国際競争に勝ち抜くため、企業の研究開発戦略の手法として、産学連携・産産連携など外部の技術/ノウハウを有効に活用する「オープンイノベーション」が注目されています。 斬新な製品開発、付加価値の高い要素技術の確立、技術課題の効率的な解決、研究開発コスト削減など、オープンイノベーションは大きなメリットをもたらします。

ミッション

企業が外部機関を有効に活用する「オープンイノベーション戦略」を推進するための情報プラットフォームとなるべく立ち上げました。以下の指針に基づき、大学・企業の技術/ノウハウ/開放特許を結集

企業情報

企業名
株式会社キャンパスクリエイト
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「お客様の課題解決をオープンイノベーションで実践する広域TLO」をスローガンに様々なサービスを提供しています。
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・人材ソリューション
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・ビジネスパートナー募集

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事業スキーム
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・技術移転マネジメント事業
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