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中央大学 理工学部 橋本 秀紀 教授、中村 壮亮 助教

更新日:2017/08/31
  • 磁界共振結合によるワイヤレス給電技術は、原理的に、送信アンテナと受信アンテナの間の距離と、受信アンテナの姿勢が最適であれば、高効率の電力伝送が可能です。
    本研究では、既存の磁界共振結合型ワイヤレス給電のハードウェアとほぼ同一構成で、送信側給電装置が受信アンテナの位置と姿勢を高精度にセンシングし、かつ電力伝送ができる技術を確立しました。自走ロボットへの自律充電機能の実装やナビゲーションなどへ応用可能です。本技術の活用に意欲がある企業を歓迎します。

    【簡略図】
    20150317175044.png【背景】
    磁界共振結合は、非接触給電の代表的な手法であり、ある程度離れた距離でも送信アンテナ・受信アンテナ間の共振周波数を正確に合わせることにより高い効率で電力伝送が可能です。ただし、共振周波数の整合性は送受信アンテナ間の位置ずれで大きく変化するため、正確な位置合わせが必要です。
    また、自走ロボットの普及が進んでいますが、共通してマニピュレータ・駆動系などに必要な電源や、自律行動を行うための基盤情報としてセンサを用いた自己位置推定を行う技術が必要となっています。

     本技術では、既存の磁界共振結合型の非接触給電装置に対し、ほぼ同一構成で、受信アンテナの位置(距離・姿勢)を特定する技術を確立しました。空間内に非接触給電装置を複数設置し、受信アンテナを組込んだロボットを含めてPCを介してネットワーク上で制御・管理することで、ロボットは電池残量が減ったときに自律的に充電位置へ移動し、給電装置と位置合わせを行い、充電する、といった応用が可能です。
    本技術の活用に意欲がある企業を歓迎します。

    【技術内容】
    装置構成は以下の通りです。
    20150317175210.png1)電源からの進行電力は、送信アンテナを通して空間へ放出されます。
    2)受信アンテナが存在する場合は、磁界結合により一部の電力は消費され、残った電力は送信アンテナを通って反射電力として電源へ戻ります。磁界結合の強度(送信アンテナと受信アンテナの距離に依存)によって電力の消費量は変わります。
    3)進行電力と反射電力の値をパラメータとして、情報処理を行うことにより、反射係数を求めます。
    4)情報処理装置には、送信アンテナと受信アンテナ間の距離・角度に応じた反射係数のデータベースが蓄積されています。測定した反射係数の値とデータベースの対応付けを行うことで、受信アンテナとの距離と姿勢を特定します。
    5)送信アンテナはアレイ状となっており、スイッチング回路に工夫を施すことで、アンテナの共振周波数が一致する場合に発生する相互干渉を防ぐ構成としています。

    (装置写真)
    20150317175241.png【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)】
    1)既存の磁界共振結合型給電装置とほぼ同一構成で受信アンテナの位置のセンシングが可能です。
    2)「自走ロボットの自律充電・ナビゲーション」へ応用したときに、ロボットに搭載するバッテリは小容量・小型で済み、高度な自己位置推定技術用のセンサとソフトウェアの実装は不要です。(空間内に設置する送信側給電装置が給電、PCがナビゲーション機能を補完します)
    充電型なのでバッテリ交換の手間も不要です。
    3)受信側アンテナとの距離だけでなく姿勢も測定可能です。そのため位置ずれを高精度に補正することが可能です。

    【連携企業のイメージ】
    例えば下記の企業と連携可能です。
    1)磁界共振型ワイヤレス給電装置を開発・販売している企業。
    2)ワイヤレス給電装置を開発・販売している企業。
    3)ロボットの自律充電機能の実装に関心がある企業。
    4)他、本技術の製品化に意欲がある企業。

    【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)】
    一例として、「自走ロボットの自律充電とナビゲーション」へ応用可能です。
    他にも様々な応用が考えられます。
    20150317175425.png空間内に送信側の給電装置を複数設置します。(机上、壁面、天井、床など場所は選びません)
    その場合、「複数の送信側の給電装置とPC」、「受信アンテナを組込んだロボットとPC」の間に通信機能が実装されていて、「空間知能化」のシステムが実現できていれば、PCからロボットに対して「空間内のどの位置にいるか」を伝えることが可能です。また、給電装置に近づくようナビゲーションを行うことも可能です。
    それを利用し、ロボットは電池残量が少なくなった時にPCからの指令を介して自動で給電装置に近づき、自身で位置合わせを行い、充電を行う、などの応用が可能です。
    協調的に制御を行うことで、複数のロボットが対象でも対応可能です。

    【技術・ノウハウの活用の流れ】
    本技術の活用や製品開発に興味がある方はお気軽にお問合せください。
    試作品や実験データなどご紹介させていただきます。

    【専門用語の解説】
    (ワイヤレス給電)
    非接触給電とも呼ばれます。非接触で電力を伝送する技術であり、大きく分けて電磁誘導方式・電磁界共鳴方式の2種類に区分されます。コードレス電話、電気シェーバー、電動歯ブラシなどに使用されています。

    (磁界共振結合)
    ワイヤレス給電の一手法です。電力を送る側と受け取る側にコイルとコンデンサを使用し、コイルを共振器にして電流を流すことにより周辺に磁場を形成します。発生した磁場の振動が同周波数で受け取る側のコイルに伝わらせ、伝わった周波を整流回路により直流に変換して電力にします。
    最適な距離であれば高い電力伝送が可能であり、多少の位置ずれにも強い特徴があります。伝送効率は落ちますが数m程度の距離にも対応可能です。

本掲載に関する責任者(オープンイノベーター)

オープンイノベーション推進ポータル

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