eiicon

国立大学法人 電気通信大学 情報理工学研究科 木寺 正平 准教授

更新日:2017/08/31
  • 粉塵・暗闇・高濃度ガス・強い逆光等の劣悪な環境下では、通常のカメラやセンサでは救助者や障害物などの検知性能が劣化してしまいます。本研究では、UWBレーダにRPM(Range Points Migration)法という独自技術を組合せ、劣悪環境下でもリアルタイムかつ高精度に目標対象物・障害物を検知します。透過性が高く地中埋没物などの資源探査にも応用できるため、救助・資源探査用ロボットセンサに活用可能です。本研究を活用した製品開発に意欲がある企業を歓迎いたします。

    【簡略図】
    20141112130346.png
    【背景】
    粉塵・暗闇・高濃度ガス・強い逆光等の劣悪な環境下では、通常のカメラやセンサでは救助者や障害物などの検知性能が劣化してしまいます。本研究では、UWBレーダにRPM法という独自技術を組合せ、劣悪環境下でもリアルタイムかつ高精度に目標対象物・障害物を検知します。透過性が高いため地中埋没物などの資源探査にも応用できるため、救助・資源探査用ロボットセンサに活用可能です。本研究を活用した製品開発に意欲がある企業を歓迎いたします。

    【技術内容】
    超広帯域のUWB帯を使用したレーダ計測技術を研究しています。
    一般的なレーダと比較し、UWBパルスでは距離分解能が数cm~数mmと高いことが特徴です。例えば3GHz帯を使用した場合には距離分解能は5cmです。
    20141112130422.png レーダを用いた画像化技術では、従来手法として「合成開口レーダ(SAR)」という手法が用いられていました。本研究では新たに「RPM法(Range Points Migration)」という手法を研究しています。比帯域が100%のモノサイクルパルスを用いた場合、その中心波長に対して、精度が1/100波長と高精度化し、分解能が1/10と高分解能化し、計算の超高速処理を実現しています。
    20141112130445.pngまた、屋内において目標対象物が複数・複雑に渡る場合、壁にあたっての散乱が多重に発生し、虚像の要因となり、精度が劣化します。従来の手法はこの虚像を抑圧することに主眼が置かれていましたが、本研究では多重散乱波が一回散乱波にはない目標形状の情報を含んでいるという点に着目し、従来では再現できなかった影となる領域を再現させる手法を考案しました。

    具体的には、RPM法に加えて二重散乱波合成という技術を考案し、一回散乱波では見ることのできなかった領域(影領域)を高速かつ高精度に推定することを可能にしました。
    20141112130558.png下記は、二重散乱波を用いると画像化例ですが、側面情報まで画像化できており、かつ虚像も消えています。
    20141112130615.jpg【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)】
    災害現場・宇宙空間等の人体にとって危険または有害な環境下で活動する自律型ロボットは、幅広い用途(救助補助・資源探査・災害復旧等)に有用であり、
    非常に高い社会的・産業的需要があります。

    代表的な三次元距離センサであるTOF (Time Of Flight)カメラ(赤外線パルス)は、毎秒30フレーム程度の距離画像化を実現しますが、環境光に対する誤差感度が高く、また2~3m程度の計測範囲で推定誤差は10cm程度まで劣化してしまいます。

    一方で,超音波距離計測は分解能が高く、計測機器も安価なため、近距離センサとして有用です。しかし、高周波領域の強度減衰・距離推定精度の熱環境・気圧依存性等の問題点を有し、偏波の利用ができません。劣悪環境下では適用困難です。

    これに対し、UWB信号(500MHz~10GHzの周波数帯域:2002年以来,米国FCC他,各国で認可)を用いたレーダ技術は、粉塵・高濃度ガス・強い逆光・高熱・高圧・極低圧環境等の劣悪な測定環境下でも適用可能であり、その測距性能(数mm)は、遠方領域でも保持されます。また、レーダの特徴として透過性が高いことが特徴です。
    近距離レーダですが、目標対象物と数十m~数m離れていても測定可能です。
    20141112130636.png【連携企業のイメージ】
    災害救助・資源探査関連の機器メーカやロボットメーカなど、本装置の事業化・普及に意欲がある企業を歓迎いたします。レーダに関するノウハウは研究室にあるため、企業側にレーダの知見が無くても連携可能です。

    【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)】
    UWBレーダは高い距離分解能のほか、粉塵・暗闇・高濃度ガス・強い逆行等の環境下でも適用可能です。その特徴を生かして救助・資源探査ロボットセンサ等への適用可能性があります。屋内・屋外でも利用可能です。
    20141112130711.png前項の二重散乱波合成技術を用いることにより、3次元イメージングも可能です。
    また、その透過性を生かして地中内の埋没物の探査、金属などの資源探査にも応用可能です。

    【技術・ノウハウの活用の流れ】
    本技術の活用にご興味があればお気軽にお問合せください。UWBレーダの装置デモや技術内容など詳しいご紹介をさせていただきます。

    【専門用語の解説】
    (UWB(ウルトラワイドバンド))
    無線通信の方式のひとつで、データを1GHz程度の極めて広い周波数帯に拡散して送受信を行う手法です。それぞれの周波数帯に送信されるデータはノイズ程度の強さしかないため、同じ周波数帯を使う無線機器と混信することがなく、消費電力も少ないことが特徴です。位置測定、レーダ、無線通信の3つの機能を合わせ持っており、独特な無線応用技術です。

    (レーダ)
    電波を対象物に向けて発射し、その反射波を測定することにより、対象物までの距離や方向を明らかにする装置です。遠くにある物との距離を電波によって計測し、図示することで航空機・船舶の位置把握や雨雲の雨量計測に、また物体の速度測定や障害物検知などのシステムに使われています。

    (災害救助ロボット)
    災害救助ロボットは、地震や水害などの災害で被災した人間を救助したりすることなどを目的として設計されたロボットです。現在開発が進められているものの多くは、要救助者の探索を目的としており、瓦礫や建物内の中を移動するための特殊な移動機構や、人間を発見するためのセンサ技術などの開発が焦点となっています。

本掲載に関する責任者(オープンイノベーター)

オープンイノベーション推進ポータル

厳しい国際競争に勝ち抜くため、企業の研究開発戦略の手法として、産学連携・産産連携など外部の技術/ノウハウを有効に活用する「オープンイノベーション」が注目されています。 斬新な製品開発、付加価値の高い要素技術の確立、技術課題の効率的な解決、研究開発コスト削減など、オープンイノベーションは大きなメリットをもたらします。

ミッション

企業が外部機関を有効に活用する「オープンイノベーション戦略」を推進するための情報プラットフォームとなるべく立ち上げました。以下の指針に基づき、大学・企業の技術/ノウハウ/開放特許を結集

企業情報

企業名
株式会社キャンパスクリエイト
事業内容
「お客様の課題解決をオープンイノベーションで実践する広域TLO」をスローガンに様々なサービスを提供しています。
・産学官連携
・国際連携
・包括コンサルティング
・人材ソリューション
・シニア技術者の技術支援サービス
・ビジネスパートナー募集

他にも産業振興・地域振興のプロジェクト運営、自社での研究開発・製造・販売など様々な業務を行っています。
事業スキーム
当社のサービスは大きく2つの事業スキームから成り立っています。
・技術移転マネジメント事業
企業様のニーズに応じた産学連携のコーディネートを行っています。また、大学の技術を知的財産化し企業様へライセンスする活動や、大学発ベンチャーの立上げ支援などを行っています。

・ソリューション事業
企業様のニーズに応じて、マーケティング支援や公的支援事業の活用支援、人材支援など様々なソリューションを提供しています。

・広域的な連携体制
国立大学法人電気通信大学を活動拠点としつつ、様々な大学・企業と提携しています。
当社は国立大学法人電気通信大学から技術移転に関する業務委託を受け、発明の権利化を共同で行いながら、技術移転活動を行っています。

・オープンイノベーション推進ポータル
「オープンイノベーション推進ポータル」を運営し、様々な大学のシーズ、大学発ベンチャーの製品、産学連携による研究開発成果など、先端技術をご紹介しています。
 マッチングイベントなどの企画運営
 産学連携や地域の振興に繋がるイベントを企画しています。
 産業振興・地域振興
所在地
〒182-8585 東京都調布市調布ヶ丘1-5-1 国立大学法人電気通信大学産学官連携センター内
設立年月日
1999
外資区分
非外資
代表者名
企業URL
http://www.campuscreate.com/
従業員数
10人〜100人未満
平均年齢
上場区分
非上場
株主
主要顧客