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国立法人大学 電気通信大学 先端領域教育研究センター 古川 怜 特任助教

更新日:2017/08/31
  • 偏波保持光ファイバーは、光通信分野の光学部品配線用途を中心に幅広く利用されています。従来は、ガラス製のシングルモード光ファイバーに意図的に複屈折を与える構造を持たせており、コア径が10μm以下でレンズの使用が必須のため、光学系の複雑化によりコストが掛かっていました。本テーマは特殊な有機材料を用いた偏波保持光ファイバーであり、大口径化により複雑な光学系が不要で低コスト化が可能な他、偏波保持特性が優れています。本技術の実用化を希望する企業を歓迎いたします。

    [簡略図]

     
    gikarifaiba_kanryakuzu.jpg

    [背景]
     近年の情報社会の発展に伴い、大容量の情報を超高速に伝送する光通信技術が重要視されています。光通信分野には様々な先端的な光学部品が利用されており、光学部品内の配線あるいは光学部品間の配線において偏波保持光ファイバーと呼ばれるデバイスが大量に使用されています。偏波保持光ファイバーの製造技術は年々発展していますが、更なる低コスト化や高機能化が求められています。
     本テーマでは、従来の原理と大幅に異なる、新しい偏波保持光ファイバーをご提案いたします。
     
    [技術内容]
     従来は、ガラス製のシングルモードファイバに対して複屈折を与えて偏波保持機能持たせています。コア径の制限があり、レンズを使用する必要があります。
     本テーマは特殊な有機材料を使用しており、複屈折を消去しています。大口径化が可能でありレンズが不要です。また、対称軸を持たないため偏波面の調整が不要です。
     
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    [技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)]
    1)優れた偏波保持特性を有しています。
      (下記のとおり、市販2種と比較し複屈折が1/10~1/100程度です。)
    2)大口径化が可能なため、レンズなど複雑な光学系が不要であり、低コスト化が可能です。
    3)ガラス製シングルモードファイバに偏波保持機能を持たせる工程が不要です。
      製造工程の簡略化、低コスト化が見込めます。
     
    hikarifaiba_tokusei.png
     
    [連携企業のイメージ]
     本技術の活用・実用化を希望する企業を歓迎します。
     例えば、以下に該当する企業へご提案可能です。
    1)偏波保持光ファイバーを開発している企業。
    2)機能性光ファイバーを開発している企業。
     ※従来のシングルモード光ファイバーを用いた場合には、後に述べるように複雑な複屈折付与の加工工程が必要(主に海外メーカが市場シェアを占める)ですが、本提案では不要のため、国内の機能性光ファイバメーカの新事業展開に適しています。
    3)高度なプラスチック成形製造技術を開発している企業。
     ※特殊なプラスチックをファイバー状に加工しているため、プラスチック成形技術にノウハウがあれば開発が可能です。
    4)光学部品用の配線技術を開発している企業。
    5)光通信分野で事業展開している企業。
    6)他、本技術の実用化に興味がある企業。
     
    [技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)]
     光学部品の光配線用途に適用可能です。
     (光配線に偏波保持ファイバーが必要な理由)
     一般にシングルモード光ファイバーは円形の断面を持っているため、どのような偏光状態の光でも伝送できますが、これは光ファイバーの利点であると同時に欠点にもなります。光ファイバーを少しでも動かすと、内部の光の偏光状態が変わってしまうため、偏波モード分散 ( Polarization Mode Dispersion : PMD ) や偏波依存性を持つデバイス(例えば変調器など)との接続の不具合といった好ましくない影響が出てきます。そのために開発されたのが偏波保持ファイバー( Polarization Maintaining Fiber : PMF )であり、複屈折のランダムな揺らぎが光の偏光を大きく変えないように、デザインを工夫して意図的に大きな 複屈折を持つように設計されています。
     
     (通常の偏波保持ファイバーの構造)
     光ファイバーに複屈折を誘起する方法として、コアに非軸対称な応力を加えるものが挙げられます。応力付与型PMF と呼ばれ、PANDAファイバー、楕円ジャケットファイバーやボウタイファイバー、E-fiber、D-fiberなど様々な種類があります。
     このような構造を作るためには高度なノウハウが必要となり、製造コストを要します。
     また、偏波保持ファイバーはシングルクラッド/ダブルクラッドの大きく2種があり、主に海外メーカが国内では市場シェアの多くを占めています。
     
     本提案では、偏波保持構造を作るための製造工程は不要です。また、優れた偏波保持特性を有するため、更に高機能な偏波保持光ファイバーが求められる分野に適しています。
     
    [技術・ノウハウの活用の流れ]
     試作品は既に開発済みです。お問い合わせ後、詳細にご説明させていただきます。
     
    [専門用語の解説]
    【光通信】
     これまで通信に用いられてきた銅線や電波による通信に比べ、以下の特徴があります。
    ・大容量通信が可能。
    ・傍聴されにくく、通信の秘密保持が容易。
    ・電磁誘導ノイズの影響を受けない安定した通信が可能。
    ・レーザー光を使用した場合、高速かつ長距離の伝送が可能。

本掲載に関する責任者(オープンイノベーター)

オープンイノベーション推進ポータル

厳しい国際競争に勝ち抜くため、企業の研究開発戦略の手法として、産学連携・産産連携など外部の技術/ノウハウを有効に活用する「オープンイノベーション」が注目されています。 斬新な製品開発、付加価値の高い要素技術の確立、技術課題の効率的な解決、研究開発コスト削減など、オープンイノベーションは大きなメリットをもたらします。

ミッション

企業が外部機関を有効に活用する「オープンイノベーション戦略」を推進するための情報プラットフォームとなるべく立ち上げました。以下の指針に基づき、大学・企業の技術/ノウハウ/開放特許を結集

企業情報

企業名
株式会社キャンパスクリエイト
事業内容
「お客様の課題解決をオープンイノベーションで実践する広域TLO」をスローガンに様々なサービスを提供しています。
・産学官連携
・国際連携
・包括コンサルティング
・人材ソリューション
・シニア技術者の技術支援サービス
・ビジネスパートナー募集

他にも産業振興・地域振興のプロジェクト運営、自社での研究開発・製造・販売など様々な業務を行っています。
事業スキーム
当社のサービスは大きく2つの事業スキームから成り立っています。
・技術移転マネジメント事業
企業様のニーズに応じた産学連携のコーディネートを行っています。また、大学の技術を知的財産化し企業様へライセンスする活動や、大学発ベンチャーの立上げ支援などを行っています。

・ソリューション事業
企業様のニーズに応じて、マーケティング支援や公的支援事業の活用支援、人材支援など様々なソリューションを提供しています。

・広域的な連携体制
国立大学法人電気通信大学を活動拠点としつつ、様々な大学・企業と提携しています。
当社は国立大学法人電気通信大学から技術移転に関する業務委託を受け、発明の権利化を共同で行いながら、技術移転活動を行っています。

・オープンイノベーション推進ポータル
「オープンイノベーション推進ポータル」を運営し、様々な大学のシーズ、大学発ベンチャーの製品、産学連携による研究開発成果など、先端技術をご紹介しています。
 マッチングイベントなどの企画運営
 産学連携や地域の振興に繋がるイベントを企画しています。
 産業振興・地域振興
所在地
〒182-8585 東京都調布市調布ヶ丘1-5-1 国立大学法人電気通信大学産学官連携センター内
設立年月日
1999
外資区分
非外資
代表者名
企業URL
http://www.campuscreate.com/
従業員数
10人〜100人未満
平均年齢
上場区分
非上場
株主
主要顧客