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東京急行電鉄株式会社
世に広まっていない技術・サービスをお持ちのベンチャー企業へ。
218社8法人の顧客基盤で、テストマーケティングができる。 その技術、東急グループが世の中に広めます
ニーズ:
リソース提供(既存技術の提供・特許流用の検討など)
リソース探索(技術・アイディアなどを探したい)
販売パートナー募集(チャネル拡大・エンゲージメント向上)
更新日:2017/04/10

自社特徴

『渋谷を起点にさまざまな生活シーンでリアルな顧客接点を持つ複合事業体』

手がけているのは都市空間の創造

東急電鉄というと、鉄道や交通のイメージが強いかもしれません。しかし、実は東急はグループ全体で「都市空間」を創造しているのです。グループは218社8法人あり、よく見れば生活のありとあらゆるシーンで「東急」の名を目にできるでしょう。手がける領域は幅広く、百貨店から、駅、ショッピングセンター、スポーツクラブ、カード、映画館、広告、不動産、育児、宅配、介護まで、多様なサービスを展開しています。

無数の顧客接点があるから実現可能なテストマーケティング

法人・個人の顧客接点は限りなくあります。グループ内はもちろん、グループ外でも数多くのお客様と接しているのが特徴です。例えば、広告代理店の「東急エージェンシー」は多くの大手・優良企業と取引きをしています。また、「東急カード」は、東急沿線に住む方を中心に約500万人にご利用いただいています。これら東急グループの顧客基盤を用いれば、さまざまな可能性を探りながらテストマーケティングができるでしょう。

用途開発をお任せください。

まだ十分にサービス化されていない技術・テクノロジーを、東急グループなら、多くの人々が使うサービスに変えていくことができるのです。特に当グループはいわゆるローテク産業が中心ですので、AI、IoTなどハイテクと非常に相性がいいと考えています。

提供リソース

  • ・東急ブランド「東急グループが導入した」という実績を作ることで、営業力を高められます。
  • ・法人・個人の多様な販売チャネル
  • ・218社8法人の顧客基盤を利用したテストマーケティングが実施できます。(主要グループ会社)

実績

株式会社アクアビットスパイラルズ
◆企業概要:モノや場所とネットをつなぐIoT情報配信プラットフォーム
◆開発技術
・IoTデバイス「スマートプレート」:デバイスをかざすだけで、さまざまなオンライン情報やサービスと接続できます。
・近距離無線通信「NFC」:Wi-Fiやアプリなどの機能を使わず、近距離で通信ができます。
◆導入先
鉄道広告や街中広告で利用されました。
※12月19日(月)から東急ストア中目黒本店でNHKエデュケーショナルが提供するレシピサービス「みんなのきょうの料理」と連動したレシピ配信サービス「かざしてレシピ」のテストマーケティングが実施されています。

  • 様々な領域に、東急グループは根ざしています。
  • とりわけ、ライフスタイル領域にて協業できるパートナーを募集しています。
  • スタートアップをはじめ、多くの会社さまと積極的に取り組みを行なっています。

一緒に何をしたいか


渋谷と東急沿線を、日本一訪れたい、そして、住みたい街に。


渋谷を起点とする東急沿線を、より豊かに住みやすい街にするのが、当グループの使命と言えます。

渋谷については、「エンタテイメントシティ」という考えに基づき、日本の多様な最先端文化を発信し、世界の人々を常に惹きつける街を目指しています。
一方、沿線の街についてはさらに生活の質を高めることに力点を置き、ヘルスケア、ショッピングやカルチャーセンターなどより生活に密着したサービスを充実させていく考えです。


世に出ていないテクノロジーを、共に世の中に出していきます。


自社技術をお持ちで、今後どのようにサービス展開していくか、お考えのベンチャー異業を歓迎します。新技術の基礎研究が終わりサービス化を図りたい方、また、認知度をあげていき収益化を図りたいという方は是非ご相談ください。


メッセージ


新しいビジネスを共に考え、共に創造します。


自社技術をお持ちで、どのようにサービスを作っていくかお悩みなら、ぜひ当グループへお越しいただければと思います。

私たちは、提案を待っているのではありません。貴社の技術やサービスが当グループのリソースを活用することで、

どのように展開できるか、どのようなサービスが実現できるか、共に考え、並走し、営業や社内の説明も代行する勢いでおります。



自信をお持ちの技術・サービスがあれば、ぜひお持ち込みください。


求めている条件

下記条件に合致している企業様は是非コンタクトください

・交通領域(鉄道、バス、タクシー)の利便性を向上させるサービスで東急グループのリソースを組み込んだプランであること
・現在〜今後の事業展開エリアに東急線沿線の一部含まれており、本気度が高いこと

本掲載に関する責任者(オープンイノベーター)

山口 ほたる

弊社には200社を超えるグループ会社があり、地域に密着したサービスを展開しております。
技術開発が終わりプロダクトをお持ちの方で、より事業を拡大させたい方からのご連絡をお待ちしております。お互いが持つリソースを掛け合わせることで、イノベーティブな街づくりをしていきましょう!

所属部署

都市創造本部開発事業部事業計画部

東急電鉄には「鉄道事業本部」「都市創造本部」「生活創造本部」の3つの本部があり、それぞれが多角的に絡み合うことでサービスを展開しております。

都市創造本部開発事業部では、沿線の価値向上のためにそれぞれの街に適したビジョンを設定し、開発計画をたてております。

ミッション

<東急アクセラレートプログラム運営によるベンチャー支援>
渋谷のベンチャーエコシステムの形成及び、より魅力的な沿線をつくるためにベンチャー企業との事業共創を目指すことです。

経歴

2015年度までは、沿線のお客様と直接接する機会の多い生活サービス・鉄道領域において現場勤務や会社経営管理を行う。
2016年度より東急アクセラレートプログラムの運営に従事。
プログラムの運営を通じて社内外に対してオープンイノベーションに関する広報活動を行っております。

企業情報

企業名
東京急行電鉄株式会社
事業内容
■鉄道事業
年間乗降人員11億人以上と、私鉄日本一の乗降人員を誇る当社は、さらに安心安全で便利な沿線を目指し、様々な取り組みを行っています。2020年までに東横線・田園都市線・大井町線の3路線全駅でのホームドア設置の計画を進めたり、他社線との相互直通運転による更なる利便性の向上を目指しています。
■都市開発事業
沿線価値の向上を目指し、開発を進めています。東急アクセラレートプログラムでも、「ベンチャーと共にイノベーティブな街づくりを」と掲げ、より快適なサービスの展開につとめております。

■生活サービス事業
フィットネスジム、スーパーマーケットやカード事業、ケーブルテレビ事業等の利便性・快適性を高める商品・サービスの提供により、沿線にお住いのお客様の生活価値向上をグループ一体となって目指します。
所在地
渋谷区南平台町5番6号
設立年月日
1922年
外資区分
非外資
代表者名
取締役社長 野本 弘文
企業URL
http://www.tokyu.co.jp/
従業員数
501名以上
資本金
10億円以上
上場区分
上場

東京急行電鉄は2015年から「東急アクセラレートプログラム」を開催している。アーリーステージのベンチャー企業を対象にし、同年は117社、2016年は95社からの応募があった。そして現在までに複数のベンチャー企業と業務・資本提携を実現している。今後もベンチャー企業と共創していく姿勢を示している東京急行電鉄の大切にしている姿勢や想いはいったいどんなものなのか。すでに2回開催され、認知度も高い「東急アクセラレートプログラム」を担当する加藤氏に、同プログラムの企画から実施、運営に至るまでの話を伺った。

東京急行電鉄株式会社
都市創造本部 開発事業部 事業計画部 都市政策担当
課長補佐 加藤 由将 Yoshimasa Kato
2004年入社。経理業務に携わった後、社内新規事業の立ち上げの際にチームにアサインされ、コンセプト作りから実施・運営まで一貫して携わり、イントレプレナーとしてスタートを切る。この間、MBAでイントレプレナーについて学び、理解を深めていく。その後、2015年に「東急アクセラレートプログラム」を始動させ、現在に至る。

事務局方式を採用し、スムーズな組織運営を図る。

――早速ですが、「東急アクセラレートプログラム」をどのように運営しているか、お聞かせください。

加藤:「東急アクセラレートプログラム」は電鉄単体ではなく、東急グループ全体の取り組みと位置づけられています。一方で、実務担当は私を含め2人しかいません。運営業務は多岐にわたり、細かくは関連する多数のグループ各社への連絡・調整などがあります。2人のみでは対応するのが難しいため、2期目の今年からは事務局方式を採用しました。
部署を新設するのではなく、プログラムの事務局を置いて、関連する事業部やグループ各社から参加を募ったのです。隔週1回のミーティングを行う程度なので、本業に支障が出ず、参加への理解が得やすかったと思います。参加事務局員にはそれぞれの所属会社への連絡など実務的なことをしてもらえるため、非常に助かっています。これでプログラムの企画や運営に専念できるようになりました。

――事務局には何人いらっしゃいますか。

加藤:第1期が終わった後、プログラムの主旨を理解してくれた熱量の高いグループ会社から事務局参加の相談を受け、グループ会社から数名ずつ人が集まり、今は13人で運営しています。熱量の高い会社は本当に熱心で、新しい取り組みについて活発な議論が交わされ、様々な共創の提案が出てきます。

――熱量の高さは何に起因するのでしょう。

加藤:組織に関して言えば、危機感があるかないか、個人に関して言えば志があるかないかだと思います。東急はコングロマリット企業で、今は安定しているかもしれません。でも、人口ボーナス期から人口オーナス期に入り、これから10数年のグループ経営という観点で見た場合、決して安泰とは言えないんです。
また、完璧な会社などありませんから、個人としては、会社の規則や規定にとらわれずに正しいことをやり抜くという志を持つことではないでしょうか。そこに気づくと、イノベーションに対する姿勢も熱量も変わってくるはずです。

――プログラムでは対象を、「生活サービス」、「交通」、「都市開発」、「広告・プロモーション」、「IoT・スマートホーム」、「インバウンド・トラベル」という6つの領域にしていますが、熱量の高いグループ会社があることと関係していますか。

加藤:その通りです。各領域の裏側には熱量の高いグループ会社の存在があります。例えば、IoT・スマートホーム領域はConnected Design、広告・プロモーション領域は東急エージェンシーなど各社の要望に答える形で注目領域を新設しました。

――これまでにプログラムを通じて挙げた、具体的な成果を教えてください。

加藤:IROYAと東急百貨店、リノベると東急電鉄・都市創造本部、タンジェリンと東急エージェンシーなどの業務・資本提携などが挙げられます。まだ検討中ですが、わかりやすい例として昨年度の東急賞を受賞したABEJAと共創している広告配信システムなどもあります。
渋谷のQFRONT(キューフロント)というビルの屋上と下層階にIPカメラを設置して、個人情報には当たらないようにスクランブル交差点を行き交う人々を捉えています。上のカメラで人数や動き、下のカメラで年齢や性別などの属性情報を取っているんですね。
収集した情報は瞬時にマーケティングデータ化されれば、マーケットの情報に基づいてリアルタイムに広告を配信することができます。このシステムが完成すれば世界で初となる広告配信システムが出来るのではないでしょうか。

――オープンイノベーションを事業やビジネスに結びつけるのに、必要なことは何でしょう。

加藤:素晴らしいベンチャーのサービスだなと思っても、受け側のグループ会社の戦略と合わないことを進めてしまっては最終的に事業共創が成立しません。ですので、両社の現状と戦略をよく理解してすり合わせていく作業が重要だと考えています。

「自前主義」を打ち破り求めたベンチャーへの理解。

――アクセラレーターを創設するにあたって、大変だったのはどんなことでしょうか。

加藤:東急の歴史を振り返ると、創業者である五島翁はオープンイノベーションで様々な事業を買収しながら現在のコングロマリットを形成してきました。その後、一部ではオープンでありながらも、主に自社で新規事業を立ち上げるクローズドイノベーションで成長してきた時期があります。

そのため、創業当初の社会のニーズに対して自社のリソースに縛られずに、柔軟に、かつ、迅速にサービスを提供していくという感覚が薄れていたかもしれません。

――そこを切り崩していくのは、簡単ではなかったでしょう。

加藤:もちろんです。でも、人材も資産も限定的であり、他社と共創しないと時代のニーズに合ったサービス提供ができないことを繰り返し説明しました。
今の時代、自社やグループの枠組みだけでお客様を満足させることに限界があります。オープンイノベーションを採用することによって、自社に足りない”ピース”が埋まるんです。今は”ピース”が足らないのに自前でなんとかしようとして、完成しないパズルに挑戦しているような状態と言えます。

オープンイノベーションでババババッと”ピース”を足して出来上がったときのサービスの美しさ、UXを見てもらって、オーッとなってもらえれば、「足りない”ピース”を誰かに埋めてもらおう」という発想も出てくるのではないでしょうか。

――なぜベンチャーと組むのか、という話は出ませんでしたか。

加藤:当然ありました。大手の方が経営も安定しているし、信頼性も高い、だが、値段も高い。これは事実なのですが、大手の持っているサービスや技術よりも、さらに新しいアイデアや技術が必要なのです。
どこにもないものを探すとなると、やはりベンチャー企業に行き着くんです。とはいえ、当社のようなレガシー企業とベンチャーでは、経営状況やスピード感、商習慣が違いすぎます。この点の理解は必要で、かなり議論を重ねました。

ベンチャーと一口に言っても、業種業態や成長フェーズによってだいぶ異なります。この領域のこのフェーズのベンチャー企業と付き合えば互いの相乗効果が得られると、細かな分析までして少しずつ理解を重ねてもらいました。

――改めて、大企業の中で動くことの難しさを感じます。

加藤:私の場合、幸運だったのは中間層の理解とアクションがあったことです。当時の東浦という統括部長(現在は副事業部長)が、アクセラレートプログラムを理解してくれて、社長に提案させてくれたんです。
大手企業の中でオープンイノベーションを行うには、若手と決定権者をつなぐ理解のある中間層の役割は欠かせません。リスクを取って、新しいことに挑んでくれる中間管理職の存在は本当に重要なのです。私も東浦部長との出会いがなければ、若手が何かよく分からないことを言っているという認識だけで終わったかもしれません。

本当は、アクセラレートプログラムはなくなったほうがいい。


――今後、「東急アクセラレートプログラム」をどのように展開していきたいとお考えですか。

加藤:少し極端ですが、早くなくなればいいと思っています。各事業部でイノベーションが日常的に起こっていればこのプログラムはいらないはずですから。

――確かにそうなれば理想ですね。

加藤:とは言っても、相当な理解と実行力が無いとなかなか簡単にいかないことは理解しています。だからこそ、今は補助輪的にアクセラレートプログラムが必要なんです。

――現時点で、「この点は変えていきたい」などはありますか。

加藤:プログラムが1年に1回しかないことはジレンマになっています。これだとベンチャーとの接点が1年に1回しか取れません。ベンチャー企業は成長が早いので、プログラムも常時受け付け・常時検討が出来るようにイノベーションラボ化したいですね。その必要があると考えています。

――アクセラレータープログラムを含め、オープンイノベーションを行うにあたり大切なことを教えてください。

加藤:一番大事なのは意識の部分です。大手とベンチャーの違いを理解しないと、フラストレーションがたまるだけです。双方まったく異なる言語を使っていると考えればいいのではないでしょうか。その間に入る存在として、技術的な理解のみならず、双方の文化を理解し、通訳を行うようなコミュニケーション技術が必要になると思います。
また、ベンチャーへの敬意も忘れてはいけません。中には、自分は大企業にいるんだ、という意識で、上から目線で話をするような人がいます。あり得ないことでしょう。自分たちでは開発出来ないテクノロジーやノウハウを提供してくれるのですから、フラットな関係が前提になるはずです。

東急ならではのオープンイノベーションに対する姿勢

(1)熱量の高い仲間を集う。

自社内にいる誰もがオープンイノベーションに理解があるとは限らない。むしろ、抵抗感を持たれるほうが多いと考えるのが妥当だろう。しかし、一定の割合で共感もされる。共感してくれた人を仲間すると仕事が進めやすい。加藤氏の場合、委員会方式を採用し、熱量の高い人材を巻き込んでいった。また、理解のある上司との出会いもあった。

(2)まずはベンチャーについての理解を得る。

おそらく、大企業内にいる多くの人にとってベンチャー企業とは何だかよくわからない存在だろう。これまで縁がなかったのだから、当然と言えば当然と言える。だからこそ、まずはベンチャー企業がどんなものかを知ってもらうことが重要だ。一口にベンチャーと言っても多種多様。理解が深まれば、協業することの価値を見いだせる可能性が高まる。
(構成:眞田幸剛、取材・文:中谷藤士、撮影:とみたえみ)