アサヒビール株式会社は、日本電気株式会社(NEC)と共同で、画像処理技術を活用した「輸入ワイン中味自動検査機」を開発した。現在、人が目視で実施している輸入ワインの検品作業の品質水準を維持しながらも、「自動検査機」を導入し効率化することで、最適な品質管理体制を目指す。


導入の背景

近年、日本市場におけるワインカテゴリーは拡大傾向にある。チリ産などコストパフォーマンスの高いワインの輸入数量が増え、日常的にワインを楽しむスタイルが浸透してきたことから、2018年の輸入ワイン市場は、10年前と比較して約1.5倍(※1)にまで拡大している。そんな中、2019年2月1日に、日欧EPA発効によりEU産ワインの関税が即時撤廃されたことなどから、輸入ワインの市場はさらに活性化すると見込まれている。

一方で、輸入ワインの検品作業は、検査作業員が目視で瓶を光に透かし、ラベルの隙間から液体に微細な異物が混入していないか確認しているのが現状だ。経験と熟練した技術が求められる上に、人手の確保が必要となっている。自動検査機を導入することで、検品作業の効率化を図ると同時に、初心者でも対応可能な業務へと変え、今後見込まれる労働力不足に対応していくことが狙いだ。

※1 出典:国税庁ワイン課税移出数量


「輸入ワイン中味自動検査機」概要

「輸入ワイン中味自動検査機」は、赤外光照明やカメラおよび画像処理技術を活用し、ワインに異物が混入していないかを確認する検査装置だ。作業員が検査機にワイン瓶をセットして検査をスタートすると、約10秒間、瓶が傾斜・旋回する。その際、液体に緩やかな渦流が発生するため、ラベルの陰に隠れた異物まで高精度に検出することができるという。

あらかじめ各種瓶形状に応じた最適な傾斜・旋回パターンの設定や、赤ワインや白ワインなど液色に応じた最適な光量、撮像タイミングを設定し登録することで、作業員は検査したい品種を選択すれば自動で検査することが可能だ。


導入のスケジュール

すでに2019年4月より、輸入ワインの受入拠点である横浜倉庫に1機導入し、テスト稼働を開始している。今後、徐々に検査機数と導入エリアを増やし、2021年内までに検品生産性3倍を目指すという。


※関連リンク:プレスリリース

(eiicon編集部)