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異常検出AIを開発・提供する「アダコテック」が、東京大学エッジキャピタルおよびDNX Venturesより総額4億円の資金調達を実施

異常検出AIを開発・提供する「アダコテック」が、東京大学エッジキャピタルおよびDNX Venturesより総額4億円の資金調達を実施

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異常をほぼ100%検出(※1)する高速な検査・検品AIを開発・提供する株式会社アダコテック(以下、アダコテック)は、東京大学エッジキャピタルおよび、DNX Venturesを引受先として、総額4億円の第三者割当増資を実施したと発表した。

■アダコテックの強みと活用事例

アダコテックは、製造業を中心に導入が進む優れた異常検出AIを、自社製ソフトウェアとして開発、提供しているスタートアップだ。アダコテックの開発するAIは、一般的なディープラーニングの100分の1程度しか教師データを必要としない。そのため、サンプルデータ取得の負担が小さいほか、非線形式 (※2)を用いず積和演算 (※2)により算出するためCPU(※3)の負担が小さく、市販のPCで運用が可能だという。

すでに10以上のクライアントにて、PoC(Proof Of Concept、概念実証)、FS(Feasibility Study、実現可能性調査)を経て、順次パイロット検証、実運用のフェーズに移行しているという。その多くが自動車部品などの製造業における検査・検品や、トンネルなどのインフラ非破壊検査などで、社会的に重要なシーンに数多く適用されている。

特に、全数検査の要求が高い業界や単価が高い製造品の製造現場で、「不良品を見逃さず」「不良を判断した理由を明示しながら」「タイトなタクトタイム内で」検品をクリアするなど、広い範囲での活用が進む。

現在は製造業への提供が大半だが、用途や対象に合わせて4つの異常検知システムを組み合わせ・使い分けることで、それ以外の様々なシーンにおける活用が期待できるという。たとえば、監視カメラの動画解析用途や装置の経時劣化をモニターするなど、製造業以外での事例も少しずつ生まれ始めているとのことだ。

※1:False negative 0%:不良品を正常品として判定してしまう割合

※2:線形(式):一次関数。実現象として視覚的に把握しやすい。四則演算でほとんどの算出が可能。

非線形(式):二次以上の高次な関数。高次な微分方程式によって表現され、高度な計算処理を必要とする。

※3:コンピュータの司令塔的な演算装置で、連続的で複雑な計算を得意とする

■調達資金の活用方法と今後の展望

今回調達した資金は、主に経営メンバーやエンジニアなどの増員やチーム強化のために活用していくという。プロダクト面では、自社特許に基づくグレードアップに向け、さらなる研究開発を進めるほか、検査・検品AI技術をより多くの企業が気軽に検証・活用できるよう、SaaS化の準備・提供を進めていく。

なお、同社は、2019年春に開催された富士通株式会社主催の「FUJITSU ACCELERATOR 第7期」ピッチコンテストにおいて優秀賞を獲得している。2019年8月末を目標に両社で協業検討を行い、新たな事業創出も目指す。

将来的には、検査・検品シーンの課題解決によって製造業の生産性向上の一翼を担い、日本のみならず世界のものづくりをエンパワーメントすることに貢献していくという。

※関連リンク:プレスリリース

※関連記事:通過企業はどこ?富士通アクセラレータプログラム第7期ピッチコンテスト開催!

(eiicon編集部)

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