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アイリス×山梨県×山梨県立中央病院 | インフルエンザ診断支援AIシステム「nodoca」の実証実験を開始

アイリス×山梨県×山梨県立中央病院 | インフルエンザ診断支援AIシステム「nodoca」の実証実験を開始

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アイリス株式会社は、山梨県の「第3期TRY!YAMANASHI!実証実験サポート事業」に採択され、2022年12月よりインフルエンザ診療に関わる実証実験を開始した。具体的には、2022年12月より保険適用および販売開始したインフルエンザ感染症の診断に用いることができるAI搭載の咽頭内視鏡システム「nodoca®((販売名「nodoca(ノドカ)」)」を、山梨県立中央病院にて運用し、大規模病院、とくに救急外来での有用性を検証するという。

AI搭載の咽頭内視鏡システム「nodoca」について

「nodoca」は、咽頭(のど)の画像と問診情報等をAI解析し、インフルエンザに特徴的な所見等を検出することで、インフルエンザの診断の補助ができるAI搭載医療機器だ。日本で初めて(※1)「新医療機器(※2)」として承認を取得したAI搭載医療機器だという。

また、「nodoca」を用いたインフルエンザ診断は、2022年12月1日より保険適用が開始された。AI医療機器を用いた診断への新機能・新技術(C2区分)での保険適用も、日本で初めて(※3)の事例。「nodoca」を用いたインフルエンザ検査の保険点数(診療報酬)は、既存検査法と同等の305点(3,050円)だという。

「nodoca」のAIアルゴリズムは、のべ100以上の医療機関、10,000人以上の患者の協力のもと収集された、50万枚以上の咽頭画像データベースを元に開発されている(※4)。また、AI解析に適した咽頭画像を撮影するための専用カメラを自社で独自に設計・開発しており、口腔内・咽頭をクリアに撮影できるそうだ。

インフルエンザ濾胞(ろほう)がインフルエンザの診断に有用であることは日本人医師である宮本昭彦医師の発見と報告(※5)により知られてきたが、インフルエンザ濾胞を視診のみで高精度に見分けるには熟練の医師による判断が必要とされてきた。アイリスは、熟練医の視診をAIで再現すべく、「nodoca」を開発したのだという。

アイリス株式会社について

アイリスは、「みんなで共創できる、ひらかれた医療をつくる。」をミッションに掲げ、深層学習(人工知能)の技術を活用し、医師のもつ匠の技をデジタル化するAI医療機器を開発している企業だ。

現役医師でもある創業者沖山翔(東京大学医学部卒、アイリス代表取締役)をはじめ5名の医師を含む8名の医療従事者、厚生労働省・経済産業省出身者、AI医療領域に特化したデータサイエンティスト、大手医療機器メーカー出身者など多数のプロフェッショナルが揃い、医療現場、技術(ハードウェア・ソフトウェア・AI)、法規制を深く理解したうえでAI医療機器をスピーディに開発する体制を構築している。

2019年には経済産業省推進の「J-Startup」に選出され、2022年にはForbes Japanより「世界&日本のインパクト企業100」に、東洋経済より「すごいベンチャー100」に選ばれるなど高い評価を受けている。2022年までに総額約40億円の資金を調達し、これまでの開発を進めてきている。

「TRY!YAMANASHI!実証実験サポート事業」とは

「TRY!YAMANASHI!実証実験サポート事業」は、最先端技術やサービスを有するスタートアップ企業等に対し、全国トップレベルとなる補助率3/4、最大750万円の経費を支援するとともに、山梨県全域を実証実験のフィールドとして、産学官金連携のオール山梨体制で伴走支援する令和3年度から始まった山梨県主体の社会実証プロジェクト。

山梨県ではリニア開業を機に、国内外の人たちの目的地として選ばれるため、令和2年3月に策定した「リニアやまなしビジョン」で目指す姿として、テストベッドを突破口に最先端技術で未来を創るオープンプラットフォーム山梨を掲げている。


※注釈

(1)独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が公開する令和3年度~平成23年度の新医療機器の一覧及び令和4年度の承認医療機器を当社が確認する限りの情報(2022年5月9日時点)

(2)医療機器の製造販売承認時の区分の一つ。「医療機器の製造販売承認申請について」(平成26年11月20日 薬食発1120第5号)」第1・2(2)に定義される。

(3)厚生労働省が公開する令和4年度~平成25年度の中央社会保険医療協議会総会議事録を当社が確認する限りの情報(2022年9月14日時点)

(4)Okiyama S, Fukuda M, Sode M, Takahashi W, Ikeda M, Kato H, Tsugawa Y, Iwagami M. Examining the use of an artificial intelligence model to diagnose influenza: development and validation study. Journal of Medical Internet Research. 2022;24(12):e38751.

(5)宮本昭彦, 渡辺重行. 咽頭の診察所見(インフルエンザ濾胞)の意味と価値の考察. 日大医誌. 2013; 72 巻1 号: 11-18.

関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部) 

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コメント1件

  • 根崎優樹

    根崎優樹

    • 株式会社nuage
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