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meet ▶[WizWe]:習慣化をサポートすることで、本当の意味での健康を。WizWeが描くビジョンに迫る

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https://auba.eiicon.net/projects/36166

#EdTech #アプリ開発 #プロダクト(製品)共同開発 #リソース探索(技術・アイディアなどを探したい) #販売パートナー募集(チャネル拡大・エンゲージメント向上) #事業提携 #ネットワーキング #スタートアップ

健康づくりには日々の生活習慣が大事だが、健康を意識した習慣を継続することは決して容易ではない。そんな問題をリアルなサポーターの伴走と自動化されたプログラムの組み合わせによって解決しているのが、株式会社WizWeが提供するサービス「Smart Habit」だ。これは、ヒトとシステムによる自動化のハイブリッドで習慣化をサポートすることで食生活や運動、メンタルケアなど様々な側面から健康維持を支えてくれるサービスで、すでに大手企業などへの導入が進んでおり、成果も出ているという。

eiiconのオリジナルピッチ企画「eiicon meet up!!」登壇企業に話を聞くインタビュー企画『meet startups!!』。――今回は、株式会社WizWe 代表取締役CEO 森谷 幸平氏にインタビューを実施し、サービス立ち上げの経緯や今後の展望について語っていただいた。

▲株式会社WizWe 代表取締役CEO 森谷 幸平氏

海外で挫折した経験が起業の原動力

――まずは森谷さんの経歴について聞かせてください。

森谷氏 : 私は大学卒業後、アメリカの大学院に進学し、帰国してからグローバル採用枠で流通小売のイオンに入社しました。海外で働くのが目的だったものの、叶えるには10年かかると知り、会社は退職し、単身で中国に渡り、EdTechのスタートアップに就職しました。その会社のフィリピン支社の立ち上げを任された私は、必死で頑張ったもののうまくいかず、社員もろともリストラされる目に。日本への帰国を余儀なくされたのが27歳の時です。

海外での挫折経験は本当にタフだったのですが、失敗が悔しすぎて、自分自身が情けなすぎて、どうしても、もう一回挑戦したくなりました。次に挑戦する先として、海外にもすぐ挑戦できそうなeラーニングスタートアップを探しました。当時大きなトレンドになっていたeラーニングに大きな将来性を感じ、「今度こそ」という気持ちで一念発起したのです。

――思っていたような成果は出たのでしょうか。

森谷氏 : いえ、それが全然。eラーニング事業に携わってわかったことは「人は、なかなかeラーニングを続けられない」ということでした。再び挫折しかかったのですが、頼み込んでまで入社した会社をちょっと壁にぶつかったからといって辞めることはできません。

どうにかeラーニングを継続させる方法を探し出そうと模索した結果、入社から6年後の2014年に「伴走サポートによる習慣化の法則」を確立したのです。この時の経験が今の事業の基盤となっています。

――起業までの経緯も教えてください。

森谷氏 : eラーニングの勝ち筋を見つけた私は取締役にもなり、より事業の成長に邁進しようと思っていた矢先、「eラーニングは成長性が見出せないからピボット」という会社の意思決定がありました。当時市場が盛り上がりを見せていたセールステックにピボットし、教育事業を売却可能性もあると…。

反対しようにも、そんな権限のない私は「セールステック事業が伸びたら、教育事業の方は私が買いたい。自分がMBOしたい」と提言しました。会社がその話を受けてくださり、無事セールステックが成長したので、その後資金を集めてMBOに成功。そのようにしてWizWeを立ち上げたのです。

セールステックの経験が、事業拡大の答えに

――現在はアプリやシステムなどDX化されていますが、当時からそうされていたのでしょうか?

森谷氏 : いえ、当時は人による寄り添いのみでサポートしていました。しかし、人だけの力でユーザーを増やすには限界を感じており、自動化が必要だと考えていました。その答えとなったのが、セールステックでの経験です。

今となっては、教育領域ではDXやAIを活用したパーソナライズド化が進んでいますが、当時は、教育業界はDX化が遅れていると言われていました。それに比べて、セールステックは自動化やDXが進んでいました。セールステックで得た知見を教育事業にも応用すれば、より多くの人に価値を提供できると考えたのです。

――現在は教育領域以外にも事業を展開していますよね。どのように事業領域を広げていったのかも教えてください。

森谷氏 : 教育事業をしているときから「習慣化のノウハウ」は他にも応用できると考えていました。私たちは教育業界では後発組で、既存のプレイヤーと競合にならないよう「他社のコンテンツを使わせてもらい、習慣化領域だけ入るというポジション」を確立してきました。

他の業界でも同じポジションを確立できれば、十分にビジネスチャンスがあると思っていたため、どの業界に進出するかずっと考えていたんです。

――他業界への応用は予想どおり進んだのでしょうか?

森谷氏 : いろんな業界に進出しては失敗し、その中で成果が上がり残っているのが今の事業です。その経験から、私たちのサービスに相性がいいのは「理想の姿をイメージしやすく」「数値で効果が測れる」業界だと分かりました。

ダイエットなんかはまさにそうですよね。「痩せた自分」に向けて「何kg痩せたか数値で分かる」世界ですから。そのため、ダイエットを含めたヘルスケア領域への進出はずっと狙っていました。

――具体的にヘルスケア領域に進出を決めたきっかけもあれば教えてください。

森谷氏 : 直接的なきっかけとなったのは新型コロナウイルスの感染拡大です。多くの企業が緊急事態宣言からのリモート環境に入り、ニューノーマルという新しいスタイルに急速に変わる中、、私たちの法人向け研修事業も既存のモデルについては、大きな影響が出ると予測し、、フルリモートでの教育研修という体系を整えると共に、この変化を一つの、新しい事業を生み出すチャンスにしたいと考えヘルスケアに乗り出しました。

ちょうど私自身も自粛生活の中で太ってしまったので、オンラインフィットネスを習慣化してみたんです。その結果、しっかり体重を減らすことができたので、そのデータをもとに企業に売り出しにいきました。

――企業からの反応はいかがでしたか?

森谷氏 : 最初に話を聞いてくれたのが、研修事業で付き合いのあったJR東日本スポーツさんです。担当者の方が「実際に自分で試す姿勢が好きです」と気に入ってくれて。加えて、英語学習の事業を一緒に取り組んでいたサントリーの担当者の方が、未来事業開発部という他社と新しい事業を創造する事業部に異動していたのも大きな転機になりました。私たちが習慣化の領域に進むことを聞いて、興味を持ってくれて、2022年の1月には出資していただきました。

▲2023年5月に開催されたピッチイベント「eiicon meet up!!vol.7」に登壇した森谷氏。

様々な企業と連携しながら世界の健康を支えていきたい

――すでに多くの大企業とコラボレーションしていますが、どのような企業と相性がいいか教えてください。

森谷氏 : データに基づいてしっかりと科学的に事業を組み上げていける企業さんとはスムーズにプロジェクトが進みます。大企業の中にはAIや我々の習慣化フレームワークを魔法のようなもので、なんでもできると思っている方もゼロではありません。そうではなく、一緒に汗をかきながら、日々のコツコツしたサポートのデータを分析しながら、共に課題を見出し、一緒に解決していくという、なんというか、「熱量」の高い担当者様、企業様とのプロジェクトは成功していくケースが多いです。

自動化領域や習慣化実装領域は、99%が泥臭い領域で、その積み上げが欠かせません。この本質を理解しており、AIをツールと捉えられる企業はしっかりと成果が出てきているように思います。

組み先の領域は本当に広くて、未病予防に関心のある企業なら組める余地があります。実際に食品メーカーさんの新規事業も立ち上げていますし、シンクタンクや自治体とのコラボレーションも進めています。最近は「禁煙アプリ或いは血糖改善アプリ」のように、病院で処方されるアプリも社会に出てくる動きになっており、その習慣化に私たちのシステムを使いたいという声も少なくありません。

――今後は世界の市場も狙っているのでしょうか。

森谷氏 : 積極的に海外の市場も狙っていきます。日本が超高齢化している問題は有名ですが、実はアジア全体も高齢化が問題になっており、韓国などではすでに日本よりも深刻な状況になっています。今後、さらに世界的に健康の重要性は増していくはずなので、その解決策として世界に打ってでていきたいですね。

――10年後にはどのようなサービスを目指しているのでしょうか。

森谷氏 : 私たちのサービスを広く使ってもらい、どんな商品やサービスも気軽に習慣化してもらえるサービスにしていきたいです。そのためにはAIによる自動化をより強化していきたいと思っています。

ただし、AIを強化するからといって、人間の存在を蔑ろにするわけではありません。むしろ、人間にしかできない仕事にするためにAIをうまく活用していきたいと思っています。今後はAI企業との連携も強化しながら、人とAIが寄り添うことで新たな価値を創造していきたいですね。

――新たに進出を考えている領域があれば教えてください。

森谷氏 : ヘルスケアの一部になりますが「孤独の解消」にも取り組んでいきたいです。新型コロナウイルスの感染拡大で、孤独を感じる人が急増していますが、実は大きな健康課題に繋がっています。「社会とのつながりが少ない」ことは、喫煙や飲酒、肥満よりもリスクが大きいんです。このように、まだまだ健康のために私たちができる取り組みはあるはずなので、今後も新しいチャレンジを続けていきたいですね。

(取材・文:鈴木光平)

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