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meet ▶[KINCHAKU]:デジタルウォレット「KINCHAKU」が目指す、”脱財布”社会

meet ▶[KINCHAKU]:デジタルウォレット「KINCHAKU」が目指す、”脱財布”社会

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https://auba.eiicon.net/projects/8241

#ソフトウェア・システム開発 #SaaS #デジタルマーケティング #リソース提供(既存技術の提供・特許流用の検討など) #販売パートナー募集(チャネル拡大・エンゲージメント向上) #事業提携 #資金調達したい #ネットワーキング #地方発ベンチャー #6カ月以内の提携希望 #スタートアップ

古くから私たちの生活に欠かせないアイテムとして存在する「財布」。FinTechの登場によって、財布が不要になると言われて数年経つものの、生活者の多くは財布を手放すことができていない。

こうした状況を解決するために株式会社 KINCHAKUが開発・提供しているのが、実店舗向けのパスプラットフォーム「KINCHAKU」だ。これまで財布の中に保管していた「〇〇券」「〇〇証」などのパスを全てデジタル化するサービスで、最近では地域のアクティビティなどでも利用されており、地域創生のカギとしても注目されている。

eiiconのオリジナルピッチ企画「eiicon meet up!!」登壇企業に話を聞くインタビュー企画『meet startups!!』。――今回は、株式会社 KINCHAKU 代表取締役 新宮ドミ氏に起業の背景から同社サービスの強みや将来のビジョンについて語っていただいた。

▲株式会社 KINCHAKU 代表取締役 新宮ドミ氏

FinTechだけでは実現されなかった脱財布を叶えるために起業

――まずは起業した経緯を聞かせてください。

新宮氏 : 私が起業したのは「脱・財布」を実現するためです。FinTechが浸透してきたことで、財布なしでも生活できると言われてしばらく経ちますが、未だに財布を手放せませんよね。それはなぜか。どんなにお金をデジタル化できても、財布の中には診察券やチケットなどが入っているからです。

それらもデジタル化できなければ、脱・財布は実現できないと思い、開発したのがパスプラットフォーム「KINCHAKU」です。日本で古くから大事なものを入れるものとして親しまれている「巾着」からサービス名をつけました。

――なぜ脱・財布にこだわっているのでしょうか。

新宮氏 : 私は2年に一度、財布を買い替えており、その出費がムダに思えてきたからです。FinTechによって財布がいらなくなると期待していたのですが、一向に実現しません。きっと私と同じように悩んでいる方は他にもいると思い、自分で解決しようと思ったのです。

▲2023年8月に開催されたピッチイベント「eiicon meet up!!vol.8」に登壇した新宮ドミ氏。

アプリなしで利用できる手軽さが魅力

――サービスの特徴を教えてください。

新宮氏 : 世の中には様々なウォレットサービスが存在しますが、KINCHAKUがそれらと違うのはアプリをインストールしなくても使えることです。多くのサービスは、お店が発行したパスを保管・使用するためには、独自のアプリをダウンロードしなければいけませんよね。しかし、KINCHAKUなら標準のモバイルウォレットであるApple WalletもしくはGoogle Walletで利用できます。利用者がアプリをダウンロードする必要がないため、ハードルなしで電子券を利用できます。

――パスをデジタル化することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

新宮氏 : 一つは事業者のコストを削減し、業務を効率化できること。紙のパスを発行するのにかかるコストを削減できるほか、チケット管理などの業務を省略できるため、人件費の削減にも繋がります。

また、PDCAサイクルを速く回せるのも大きなメリットです。紙のチケットの場合、一度発行してしまうと、なかなかプランを変えることはできません。しかし、デジタルなら売れ行きなどを見ながら、柔軟にプランを変えたり止めたりできるのです。それによって新しいビジネスチャンスを生み出せるでしょう。

――オンラインでチケットを購入できるサービスも多々ありますが、それらとの違いも聞かせてください。

新宮氏 : オンラインチケットサービスの多くがマーケットプレイスなのに対し、KINCHAKUはユーザーに直接チケットを販売できます。マーケットプレイスですと、競合が出店している可能性もあるため、せっかく集客できても顧客が流れるリスクもあるのです。

加えて、マーケットプレイスは手数料を差し引かれるので利益も圧迫します。KINCHAKUなら、施設がマーケットプレイスに依存しなくても電子券の直販ができます。

――最近は地域活性化でも注目されていますが、どのように利用されているのでしょうか。

新宮氏 : 地域活性化の文脈で注目されているのは、KINCHAKUを使って周遊が促せるからです。KINCHAKUでは、簡単に事業者をまたいだ利用ができるため、複数のサービスを組み合わせたチケットも発行できます。たとえば「乗り物+宿泊+体験」をセットにしたようなチケットも発行できるので、エリア全体を活性化するような取り組みもできるのです。

特に鉄道会社は、グループ企業に商業施設や飲食店を数多くもっていますよね。うまくサービスを組み合わせてチケットを発行することで、様々なサービスに触れてもらいやすくなり、満足度も高められるのです。

チケットを起点に新たなビジネスチャンスを作っていきたい

――今後はどのような企業と組んで事業を展開したいか聞かせてください。

新宮氏 : 文化施設やテーマパーク、交通や教育など、チケットを発行している事業者と幅広く組んでいきたいと思います。特に、チケットをデジタル化することで、これまでできなかった取り組みにチャレンジしたり、DXを目指している事業者と一緒に挑戦していきたいですね。

また、最近ではテレビ局や新聞社のように定期的にイベントをプロデュースしている企業からも引き合いが増えてきました。KINCHAKUを使えば、一度使ったチケットを割引券として利用するなど、様々なプロモーションが可能だからです。チケットを起点に新たなマーケティングに挑戦したい方はぜひご相談ください。

▲KINCHAKUは、一般的なイベント入場チケットに加え、年間パスポート、時間指定、回数券、クーポン券、引換券など、多彩なチケットに対応している(画像出典:プレスリリース

――最後に、今後のビジョンをお聞かせください。

新宮氏 : 私が目指している脱・財布を実現するためには、商業用のチケットをデジタル化するだけでは十分ではありません。なぜなら財布の中にはマイナンバーカードや保険証などの公的な証明書も入っているからです。

マイナンバーカードのポイントを発行する際にも様々なトラブルがありましたが、KINCHAKUを使えば、それらももっとスムーズに進められたでしょう。今後は行政が発行しているものもデジタル化して、本当の意味での脱・財布を実現したいと思います。

(取材・文:鈴木光平)

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