生体情報の解析技術によってリアルタイムに心の動きを可視化し、言葉以外の新しいコミュニケーション方法を生み出す株式会社ラングレスは、リアルテックファンド、Mistletoe(ファウンダー:孫 泰蔵)より、総額1億円の資金調達を実施した。同資金調達により、同社の主力製品である、愛犬のこころを読み解き、5つの色で表す犬用ウェアラブルデバイス「INUPATHY (イヌパシー)™」の北米を中心とした海外展開を目指し、犬だけに限らず哺乳類全般の心の状態を可視化・表現する研究開発体制を新たに構築していく。


■「ラングレス」に込めた想い

「ラングレス」という社名は、「非言語コミュニケーション (Language-less communication)」を広めたいというビジョンに由来する。人間の祖先が言葉を使い始めたのは約7万年前と言われているが、意思疎通と想像力を手に入れた人間は、その力を元に社会を大きくしてきた一方で、話すことが苦手な人、何かしらの理由で言語が発せない人、もともと言語能力を持たない動物たちの想いは、汲み取られてこなかった。特に動物とのコミュニケーションにおいては、今日まで、日常会話はもちろんのこと体調不良や非常時状態でもSOSを正確に受け取ることができなかった。

ラングレスが目指すのは、そのような「伝えることのできないもどかしさ」をテクノロジーの力で越え、新しいコミュニケーションのあり方を生み出し、人間と動物が共生できる社会。共同代表の山口氏の愛犬の心を解析したい、という動機を元に、世界で初めて心拍情報から愛犬のこころの状態を可視化する「イヌパシー™」を開発、2018年11月より販売を開始した。


■世界初の心拍センシング技術と動物感情解析技術を用いた「イヌパシー」

ラングレス社は世界で初めて、毛皮の処置なしに心拍を取得することができる革新的な心音検知センサーを開発した。ノイズに極めて強く、体内の音声から心音のみを拾うことができる特殊な心拍センサー。同センサーから取得した心拍情報を元に、心拍の分散値(HRV)から自律神経の活性状態を推測するパターン分類アルゴリズムによって、心拍から対象の状態を可視化することに成功。さらに独自技術による心拍変動解析「HRVシステム」によって体調の変化を察知し、健康管理に役立てることも可能としている。これまで困難だった動物の心拍計測が簡易化され、ペット産業での応用、畜産業における家畜の体調管理や研究分野での応用が期待される。

同社の最初の製品として、2018年11月より「愛犬のこころを読み解くウェアラブルデバイス、イヌパシー」の販売を開始した。イヌパシーは、微細な変化と自律神経の活性状態を詳しく分析することで、愛犬の感情(リラックス状態や好奇心状態)を5つのLED色で可視化できるハーネス型の犬用ウェアラブルデバイス。すでに国内で600台の販売実績があり、今後もメディア出演などを通して国内外へ展開していくという。


■今後の展開

今回の調達を機に、今年度中を目標に海外(アメリカ)への販売を開始。イヌパシー™の技術を応用し、ネコ向けのデバイスも開発にも着手していく。牛やゾウなどの大型動物や海洋生物を対象とした共同研究のプロジェクトも進んでおり、Language-Lessな社会の実現に向けて、犬のみならず、哺乳類全般の状態解析、およびプロダクト開発をしていくという。


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(eiicon編集部)