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【イベントレポート】「マスターマインドイノベーションセミナー at Startup Hub Tokyo」に参加してきました!

マスターマインドイノベーションセミナーを運営しているのは、6年前に発足した「マスターマインドビジネスコミュニティ」。同コミュニティは、オープンイノベーションのプラットホームとして、大企業とベンチャー、地方を結び、日本社会に貢献をすることを目的としており、現在は、未上場経営者、大企業出身者、大学や公的機関の関係者、800名余名のメンバーで構成されている。同コミュニティは丸の内に本社を置く某企業の会社員の方が主宰しているというのが驚きだ。

東京都が支援するStartup Hub Tokyoにて、3月2日に開催された「マスターマインドイノベーションセミナー」は2名の方が登壇され、各社の事業についてのプレゼンテーションを実施した。ここ最近、頻繁に開催されているピッチイベントとは違い、一社のプレゼンテーションの持ち時間が40分程あり、パワーポイントだけではなく、動画や、実際のデバイスを使ってプレゼンテーションを行った。そのため、非常に深くまで一社について知ることが出来るのがこのセミナーの特徴だと感じた。

▽登壇者:

・株式会社アドバンスト・メディア 代表取締役会長兼社長 鈴木清幸氏

・テラドローン社 事業開発部長 竹崎孝二氏


■株式会社アドバンスト・メディア 代表取締役会長兼社長 鈴木清幸氏

同社は1997年創業の音声認識の専業会社。領域特化による高精度化で2005年に株式上場したが音声認識による市場化の波を創ることはできなかった。しかし、今は労働改革における生産性向上や人工知能ブームなどにより、音声認識のニーズが上昇。同社の創業以来19年に渡る経験とデータの蓄積、ディープニューラルネットワーク(DNN)による技術革新などによって「AmiVoice」は、他社が追随出来ない高精度の音声認識システムとなった。「19年間のB2Bのデータ蓄積と、教師付き学習の経験にDNNの技術革新を加えた会社は他にはなく、そこが最大の強みだ」と鈴木氏は話す。

さらに同社のプレゼンテーションの中で、一番印象的だったのが、実際に鈴木氏が話す内容がリアルタイムにテキスト化され、画面に映し出しされていたという点だ。(下画像参照)

また、コールセンターでは会話内容が全て文字起こしされ、その会話内容を人工知能が感知。NGワードがあった場合に、管理者に警告するといった使用方法もあり、「AmiVoice」は多くの場所で活用されている。ニュースなどにも多く取り上げられているということだ。


■テラドローン株式会社 事業開発部長 竹崎孝二氏

同社は、「日本発のグローバルメガベンチャー」を目指し、2016年2月に設立されたドローン事業を展開している会社だ。ドローンを使った土木測量事業の国内統括を担う竹崎氏は、2006年に東京大学を卒業後、総務省にて厚生労働省労働基準局総務課係長、総務省自治財政局公営企業課総括係長を歴任、6年間法律立案・実施に携わり、退職、その後渡米。パナソニック北米のヘッドホン事業総括を行い収益拡大に貢献、米国を拠点に活動した経歴を持つ。2014年にはカリフォルニア大学サンディエゴ校MBA取得(マーケティングリサーチ・定量分析専攻)されている。

竹崎氏は、「トヨタなどの巨大日系企業はあるが、ここ最近、日本発のメガベンチャーはなかなか生まれてこない。アマゾンやグーグルなどに完全に負けている。日本はいいサービスがあるが、スピード感が劣っていて、世界に負けている。これからはスピード感を持ちつつ、あらゆることにチャレンジし続けなければいけない」と述べる。

そもそもなぜ「ドローン」なのか。それは世界に勝つためだと話す竹崎氏。現状、ドローンの技術は国ごとにほとんど差はない。早くこのマーケットを勝ち取るために、とにかくスピード感を持って、多くのものにチャレンジしていけば、世界で勝つことができる。

さらに、同社の親会社であるテラモーターズ社のモーターの制御ノウハウは、ドローンにも活用が可能。そうして、同社のドローン事業が始まったという。現在、テラドローン社が展開しているドローンの用途は、土木、インフラの点検、建設の測量、災害の調査など。実際に大手各社ゼネコンを含め、300社以上と提携し、活用されている。

2007年1月には、海外発の子会社としてオーストラリアに進出し、同国の航空管制当局、通信キャリアと提携。さらに、ベルギーにあるドローンの世界的なリーディングカンパニーに5億円を投資。一緒に世界を制するとの考えだ。

その他にも、翼の生えているドローンの共同開発や、販売代理のためのパートナー提携、ぶつかりやすい環境用でも飛ぶことのできるドローン、ガスを検知できるドローン、自動運転型ドローン、長時間滞空可能なドローンなど、驚異的なスピードで、多種多様なサービスを展開しているのが特徴だ。

セミナーの後は、鈴木氏を囲んで座談会が行われた。参加者の方々がより気軽に質問が出来るような場があるのも、このコミュニティの特徴だ。


■イベント取材を終えて

今回、登壇された中で竹崎氏が、何度も言っていたのは、「リソースが豊富な大企業に勝つには、とにかくスピード感をもって進めて行くのが、ベンチャーの強み」だということ。これは、多くのスタートアップ・ベンチャーにとっても参考になるだろう。


■執筆者:中島大志(eiicon co-founder)

株式会社インテリジェンスにて、同社コア事業である人材紹介事業部にて小売・不動産・コンサルティング業界などのサービス業向けの法人営業を経験。特に、中小企業やスタートアップの採用支援に従事。eiiconの立ち上げメンバーとして主に法人集客とサービス企画に携わる。